ピー・シー・エー(PCA)とサイボウズは10月30日、基幹業務のクラウド運用推進に向けて協業すると発表した。中小・中堅向け基幹業務サービス「PCAクラウド」と、業務アプリ構築サービス「kintone」の連携ソリューションを来春より提供する。
協業の背景としては、「マイナンバー制度を機に基幹業務システムのクラウド化が本格化している。ユーザーは低コストかつ短期導入といったクラウドのメリットは保持しつつ、自社に合った業務システムを構築したいと望んでいる。そこでSaaSであるPCAクラウドによる低コストで高機能な業務システムを提供しつつ、PaaSであるkintoneを使用して業種ごとの入力画面やワークフローなどの開発を可能にすることで、より柔軟性の高い環境を提供できる」と説明する。
連携ソリューションでは、PCAが新たに開発したクラウドサービス間を連携する開発ツール「web API」を利用することで、販売管理業務において必要な得意先マスターや商品マスターの検索、売上データの登録や在庫数の問合せなど、用途なニーズに合わせて、kintoneからPCAクラウドに蓄積された業務データにシームレスに接続できるという。
また、kintoneを利用してシステム開発する事業者においては、業務データが保管されているPCAクラウドにkintoneを介して接続できるため、サービスやアプリ開発の部品としてPCAクラウドを活用可能となる。販売管理業務だけでなく、財務会計や人事・給与など、企業のあらゆる基幹業務データを活用した新たなビジネスモデルの創出が期待できるとしている。
両社は、同ソリューションの販促活動を共同で実施する。まずは11月6日に開催される「cybozu.com カンファレンス 2015 東京」にてブースを出展。また、全国にてPCAの事業戦略を発表する「PCA戦略フォーラム2016」でも同様に出展を予定する。