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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第37回

加入や解約、トラブル時……格安SIMはキャリア契約より時間を節約できるか!?

2015年10月29日 12時00分更新

文● 正田拓也

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機器トラブルが起こった場合は
キャリア対応が圧倒的に時間節約となる

SIMフリー機ならば買った店で修理対応は受けられる。大型家電店にSIMフリーコーナーはもう珍しくない

 格安SIMの場合、SIMフリー機を購入したのであれば、メーカーと直接アフターサービスの依頼をするか、購入した店の修理窓口に持ち込むなど、通常のデジタル機器と同じような手続が必要だ。

 その際、機械が悪いのかSIMが悪いのかはなるべく自分で切り分けるほうがいいだろう。そして、修理が必要なら、修理が終わって戻ってくるまでは、携帯電話がないということも起こりうる。

 既存キャリアの場合は、キャリアショップに持ち込めばほとんと面倒をみてくれるし、場合によっては代替機の貸し出しまで受けられる。修理のため数日戻ってこない、という痛恨の時間ロスを避けられるし、操作ミスや操作がよくわからないというのでも、丁寧に指導してくれるケースがほとんどだ。

 また、月額数百円の有料補償オプションに加入していれば、自分で落としたなどの場合でも格安で代替機に交換できる特典もある。

 問題は、既存キャリアが販売したスマートフォンを格安SIMで使っている場合だ。例えばドコモが販売した端末であれば、ある程度はドコモのキャリアショップで対応はしてくれる。

 ドコモが自社ブランドで販売した「製品」なのだから、回線はどうであっても対応してくれるのはある意味当然だ。しかし、自分のミスまでカバーする有料補償オプションが受けられないことや、格安SIMの設定や、格安SIMを挿入したことによって起こることについては、当然ながら面倒は見てくれない。

格安SIMなら解約もオンラインで済む
店舗に出向く時間を短縮!

 携帯電話の回線は本来なら必要に応じて契約し、必要がなくなったら解約としたいところだが、既存キャリアはほとんどのケースで2年契約が結ばれているため解約には高額な解除料が発生する。そして、契約はキャリアショップでなければ受け付けてもらえず、身分証明書を持って本人が出向く必要がある。

 解約手続自体の時間は5分程度だが、問題はキャリアショップの混雑だ。スマートフォンの購入の先客がいれば、機種選びから操作説明までけっこうな時間をかけている。自分が購入する立場なら親身に相談にのってくれるのはありがたいが、順番待ちの先客となると、そのまま自分の待ち時間となってくる。

 一方、格安SIMのほとんどの業者は解約はネットで手続が完了する。データ通信専用SIMであっても音声通話のSIMであっても同様だ。

 そして、データ通信SIMならば長期契約などはなく、いつでも解除料なしで解約できる。音声通話タイプでは契約から半年から1年程度の最低期間が設定されているくらいだ。

 強いて言うなら、解約した後のSIMが回収されないと費用がかかるところがある。解約が済んだら指定の場所に不要になったSIMの返送を忘れないようにしたい。

いろいろ時間短縮はできる格安SIM
しかし、何かトラブルがあれば一気に面倒に……

 結局のところ、格安SIMに明確な時間的メリットがあるのは開通時と解約時の数時間のみで、その他は常に浪費方向に向いている。安くて良い完ぺきなものはないということだ。

 ただ、浪費といっても、トラブルが発生しなかったり、自分で解決できるなら問題にはならず、格安SIMの通信料が圧倒的に安いことが最大のメリットとなる。トラブルがどの程度発生するのかなどと、通信料が安いところを天秤にかけ、格安SIMを検討してほしい。

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