サッカースタジアムでの事業を雛型に
ブラジルにおけるパナソニックのAV/サイネージ事業の雛形となるのが、アレーナ ダ バイシャーダへの納入事例である。
サンパウロから南へ400km離れたバラナ州クリチバ市にあるアレーナ ダ バイシャーダは、4万3000人が収容可能なサッカー専用スタジアム。2014年に開催されたサッカーワールドカップの会場にも使われたスタジアムで、ブラジル初の開閉式屋根を採用しているのが特徴だ。
一部リーグに所属する地元プロサッカーチームである「Clube Atletico Paranaense」が所有するブラジル唯一のプライベートスタジアムで、サッカー専用としていることから、ピッチと観客席との距離を最小限に抑えた設計となっている。
1999年から大規模な改修事業をスタート。現在でもその作業は継続中だ。今後、隣接するエリアに、フットサルなども可能なインドア型サブコートを建設し、メインコートとサブコートを観客席で結び、自由に行き来できるような構造を初めて採用する。
パナソニックでは、アレーナ ダ バイシャーダとパートナー契約を結び、2013年に77平方メートルの大型LED映像装置を2面導入するとともに、2015年8月には、50型を160台、42型を60台の合計220台の液晶テレビによるサイネージシステムを導入。それにあわせて、大型LED映像装置の下部に、「Panasonic」ブランドを掲示。これがパナソニックの製品であることを訴求する一方、大型LED映像装置などを使用した広告展開、VIPシートの利用、年間イベントの開催などを行うという。