このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

「暗号化/鍵管理/アクセス制御のさらなる普及」「組み込みビジネスモデルの最適化」

セーフネットを買収したジェムアルト「成長余地はまだ多い」

2015年09月10日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

IoTデバイスメーカーに自由なソフトウェアビジネスモデルを

 もう一方のソフトウェアマネタイゼーション事業部では、ソフトウェア製品を開発するベンダー(ISV)やソフトウェア組み込みデバイスを開発するデバイスメーカーを顧客として、ソフトウェアライセンスの保護ソリューションを提供している。こちらもすでに実績があり、グローバルで1億以上のライセンスを保護しているという。

ソフトウェアマネタイゼーション事業部のビジネス。ソフトウェアライセンスの保護、新しいビジネスモデルの提案がミッション

 ISVやデバイスメーカーに対し、ソフトウェアを通じたより良いビジネスモデルを提案するのも同事業部の役割だ。特にこれからのIoT時代には、ソフトウェア組み込みデバイスがさらに増えると同時に、さまざまなビジネスモデルが実現可能になる。ジェムアルトも、そこに大きな可能性を見ているようだ。

 ネットワークにつながるIoTデバイスでは、デバイスの使用状況データを収集したり、クラウドからの指示でソフトウェア機能をオン/オフしたりする仕組みを持たせることが可能だ。これを利用すれば、使用状況の分析や使用状況に応じた課金、追加ライセンス購入による機能追加といった柔軟なビジネスモデルが実現する。

組み込みソフトウェアも「売り切りモデル」から「サブスクリプションモデル」などに転換できるようになる

 クラーク氏は、過去の組み込みデバイスのビジネスモデルはソフトウェアの永久使用権を与える「売り切り」型で、売上は最初だけだったが、これからはサブスクリプションモデルも可能になると説明。「われわれの目的は、ISVやデバイスメーカーがライセンスを自由に付与し、支払い方法やタイミングなどの異なるビジネスモデルが実現できる」と、その可能性を語った。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード