「Windows 10 IoT Core」が正式リリース
Microsoftが「Windows 10 IoT Core」の正式版をリリースした。対象マシンはRaspberry Pi 2およびMinnowBoard MAXで変わりはないが、いくつか仕様変更が行なわれている。
そのひとつが、ワイヤレス機能の強化。Raspberry Pi 2ではWi-FiとBluetooth 4.0がサポートされ、通信経路の選択肢が増えた。ただし、Raspberry PiではどちらもUSBアダプタを利用しての増設となるため、対応デバイスは限定されてしまう。本稿執筆時点で動作が確認されている製品は、Wi-FiアダプタがBCM43143チップ採用のRaspberry Pi公式品、Bluetooth 4.0アダプタが「ORICO BTA-403」(日本では見かけない)のみで、ここ日本では入手しにくい。
カメラは利用できない。Raspberry Piでは、PiCam(I2Cシリアルバスに接続するRaspberry Pi専用カメラ)やUVC(USB Video Class)に対応したUSBカメラを利用でき、実際RaspbianなどのLinuxディストリビューションでは標準サポートされているが、現状Windows 10 IoT Coreでは利用できない。リリースノートでは、DirectXの実装が完了していないためにGPUサービスを稼働できないことが理由として挙げられており、当分先になりそうだ。
実際デバイスマネージャを確認すると、汎用のドライバ(Microsoft Basic Display Driver、Microsoft Basic Render Driver)でディスプレイへの描画が行なわれていることがわかる。「Raspberry Pi 2 audio」というデバイス名もあり、基礎的なビデオ/オーディオ出力には対応しているようだが、パフォーマンス面での最適化はこれからなのだろう。