新社長就任記者会見を開催
VAIO、ロボット事業参入へ-「AIBO」で培った技術を活用
VAIOは8月19日、新社長に就任した大田 義実氏の記者会見を開催。今後はロボット製造など新規領域への参入と、PC製品の海外展開を行なっていくことを発表した。
7月1日で設立1周年を迎えたVAIO。6月8日付けで新社長に就任した大田氏は、これからの目標として「自立と発展」を掲げた。
「設計/製造から販売/サポートまで一貫した体制を作る」
大田氏によれば、VAIOの強みは「設計・製造技術」「経験豊かな人材」「ブランド」であるという。これらを活かすための戦略のひとつとして、6月から新たに営業部を設けた。さらに、設計・製造と営業部をつなぐ役目を担う技術営業部隊も設けた。設計が営業の現場に出ることで、顧客の声を商品企画に反映させられるようになるという。
設計/製造から販売/サポートまで一貫した体制を作ることで、会社としての自立を目指す。
「ものづくり力」を活かした新規事業と、PC事業の海外進出を検討
続いて大田氏は、「VAIOのものづくり力を新しい領域に活かす」と同社の成長戦略を語った。PC事業のコンピューティング技術と、動物型ロボット「AIBO」で培ってきたロボット製造技術が「VAIOのものづくり力」であるという。
この春から同社の安曇野工場では、富士ソフトのロボット「Palmi」の受託製造を行なっている。こういったロボット受託製造から始めた新規事業を、2017年度までにPC事業と同等の規模に育てる考えだ。
PC製品においては販売力の強化を目指す。ソニーマーケティング、加賀ハイテックとの協業で国内販路を強化させるとともに、海外市場への展開も行なう。第一弾として、米国とブラジルに進出することを発表した。
米国では、VAIO Z Canvasの英語モデルを10月5日より発売する。transcosmos AmericaによるECサイトおよび全米Microsoft Store店舗で販売を行なう。またブラジルでは、VAIO商標のPC製品製造を含めたビジネス全般をPOSITIVO INFORMATICAに委託する。
今後も各国でのビジネスパートナーを見つけながら、次はアジア地域への進出を中心に検討しているという。