速度を計測! 下りはまだしも上りは厳しい
まずは速度計測ということで、休日の早朝6時と混雑のない状態でパフォーマンスをチェック。無線LANでスマートフォンと接続して速度測定アプリ「Speedtest.net」で計測してみた。参考までにドコモのモバイルルーター「Wi-Fi STATION HW-02G」とドコモ契約のSIMを交互に差して確認してみた。
これを見ると、GL04Pの上りに何か問題があるとしか言いようのない数値となっている。下りに関してはドコモ契約のSIMを差した場合で20Mbps超を記録していることから、十分な速度が出ていることがわかる。
繁華街で試してみると、駅前などではつながり、十分な速度が出ることもある。有楽町や秋葉原など、大きな駅で計測すると上りも5Mbps近くまで速度アップすることもあり、LTEの電波のチューニングの異なる場所では、状態が変わることもある。
秋葉原はトラフィックの多い20時ごろの計測だが、下り、上りともスマートフォンでSNSやウェブ閲覧には十分な速度が出ている。これならば問題ないだろう。
GL04Pは場所によっては3Gしかつながらないところもある。3Gだと2GHz帯を掴んでいるようだが、ウェブブラウザーからの設定でLTE固定にすることもでき、そうするとLTEになりやすくなる。ただし、3Gにならないでいきなり圏外になるので、使い勝手という面では劣る。
地下鉄では圏外……使えるエリアを探す!
次に、実際にGL04Pと無線LAN接続したスマートフォンを持ちだしてエリアを確認してみた。郊外の住宅地などでは、速度測定は下り速度こそ上下するものの、上りは1Mbps以下をウロウロする程度で、速度は上がってこない。実際にウェブ閲覧を行なってみると、表示に時間がかからないが、上りが遅いせいかクリックしてからの反応が鈍いような印象を受ける。
そして、地上ではあまり問題なかったのだが、地下鉄の駅になるといきなり圏外となる。3Gも自動切替えとすると、たまに3Gで入ることもあるが、アンテナが3本立ちしてもデータが流れてこなかったり、圏外と3本立ちを繰り返すような不安定な状態になることもあった。
都内では各所で電波の状態を見てみたが、人の多い場所はLTEが入るものの、大きな公園では圏外か、不安定で通信できなくなるなど使えない印象を受けた。
また、人の多い都心部でも、ビルの奥まった場所にあるカフェの席では圏外になるなど、エリアの整備段階の携帯電話サービスのような印象を受けた。バンド3はこれからエリア拡大していく周波数帯のため、まさにそのような状態である。
現在の1.7GH帯は混雑しそうな場所でしか使えない!?
場所によっては良好な通信状態を記録する1.7GHz帯。しかし、エリア整備は東名阪地域のみなので、それ以外の地域ではまったく使えないほか、都心部や首都圏の郊外でも人の多い場所を中心に整備されており、1.7GHz帯しか使えないとなると、エリアの面では正直難しい。
バンド3はあくまでバンド1やバンド19の混雑を補う用途として整備されていることを実感した。旧イー・モバイル機の活用して格安SIM×格安端末という組み合わせは実用ではかなり厳しい。
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