NICTの気象観測レーダーの技術を一般公開(ただし大阪府吹田市周辺のみ)
ゲリラ豪雨が始まる前に、雨雲の動きを3D降雨分布アニメでリアルタイム配信
2015年07月22日 15時07分更新
情報通信研究機構(NICT) は7月21日、フェーズドアレイレーダーを用いた3次元降雨状況をほぼリアルタイムで見ることができるスマホアプリを公開した。
これはNICTとエムティーアイが共同で開発したシステム。NICTでは大阪大学吹田キャンパスに設置したフェーズドアレイ気象レーダーを用い、9GHz帯のXバンド気象レーダーで空をスキャン、雨粒を観測しているが、今回のアプリはこの観測データを一般に公開する実証実験となる。
スマホアプリ 「3D雨雲ウォッチ~フェーズドアレイレーダ~」では、気象レーダーによるほぼリアルタイムの雨雲の位置やその雨粒の分布に加え、3次元の降雨分布アニメーションとして表示可能。ゲリラ豪雨が起きる10~20分前に現れるファーストエコーを捉えることができ、ゲリラ豪雨を事前に知ることもできる。ただしNICTは気象予報を行なう組織ではないため、あくまで観測データの配信(データの研究用途や気象予測への転用は個別に相談)。
対象エリアは大阪府吹田市を中心とする80×80kmのエリア。利用は無料。実証実験で意見などを募集する。アプリはAndroid用、iOS用が用意されるほかApple Watch(ポップアップ表示のみ)にも対応。7月21日より10月30日まで実施される。