これが正真正銘の“爆速”だ

インテル SSD 750搭載の「MDV ADVANCE」で、毎秒2000MB超えを体感!

文●鈴木誠史/ASCII.jp

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超高速SSDと大容量HDDを上手に使い分けよう

 「MDV-ADVANCE」と同じケースを利用する機種は、今回試すインテル SSD 750搭載モデルのほかにも複数あり、ラインアップを豊富に取り揃えている。例えば、フォトグラファー向けモデルの「MDV for Photo」や、イラスト・マンガ制作クリエイター向けのモデルなどだ。ケースの拡張性が高く、様々な用途に最適なスペックを搭載できるのが特徴のシリーズなのだ。

本体前面

本体背面

 本体前面にDVDスーパーマルチドライブ、USB 3.0端子×2、マルチカードリーダー、microSDカードスロット、オーディオ端子類がある。さらに、背面にはUSB 3.0端子×8、USB 2.0端子×2、有線LAN端子、オーディオ端子類を備えている。映像出力はDVI-I端子(DVI-HDMI変換コネクター付属)、DisplayPort×3、HDMI端子だ。

 「MDV-GX9541S-SH」のCPUはCore i7-5820K(6コア/3.3GHz、最大3.6GHz)で、GPUはGeForce GTX 960、メモリーは16GB、チップセットはX99 Expressを搭載する。拡張スロットは、PCIe x16、PCIe x8、PCIe x1がそれぞれ2スロットずつある。このうち、空いているのはPCIe x8が2つとPCIe x1が1つだ。

本体左側面。ちょうどGPUがある部分に吸気口を設けている

GTX 960とインテル SSD 750はどちらもPCIe x16スロットに接続されているため近い場所にある。複数の冷却ファンとヒートシンクで熱の問題をクリアしている

 ストレージは、インテル SSD 750シリーズを起動ドライブとして搭載するのに加えて、データ保存用の2TB HDDもある。試用機の「MDV-GX9541S-SH」が搭載するのはインテル SSD 750の400GBモデルなので、アプリや使用頻度の高いファイルのみSSDに保存し、使用頻度の低いファイルや動画素材といった大容量データをHDDに保存するような使い方がよさそうだ。

MDV ADVANCEなら、インテル SSD 750の性能を充分に発揮できる

 インテル SSD 750には400GBモデルと1.2TBモデルがあり、公称値では1.2TBモデルのほうが読み書きともに高速だ。

インテル SSD 750シリーズ スペック表
容量 400GB 1.2TB
最大シーケンシャルリード (128KB) 毎秒2200MB 毎秒2400MB
最大シーケンシャルライト (128KB) 毎秒900MB 毎秒1200MB/s
最大ランダムリード (4KB) 43万IOPS 44万IOPS
最大ランダムライト (4KB) 23万IOPS 29万IOPS

 ここからは実際にどれだけの速度が出るのかを試してみよう。今回試す「MDV-GX9541S-SH」が搭載するのは400GBモデルのインテル SSD 750だ。1.2TBモデルを搭載する「MDV-GX9541X2-M32-SH」なら、さらなる速度向上が見込めるだろう。

 まずは「CrystalDiskMark 3.0」の結果を見よう。「MDV-GX9541S-SH」での速度は、シーケンシャルリードは毎秒1519MB。512Kランダムリード速度は毎秒1080MBだ。シーケンシャルライトは公称値の毎秒900MBを上回る1047MBという結果が出た。

「CrytalDiskMark 3.0」の結果

おまけにHDDで試した結果も掲載しておこう。とんでもない差である

 NVM Expressに正式対応した「CrystalDiskMark 4.0」でも速度をチェックしてみた(計測方法が異なるため、3.0と単純な比較はできない)。すると、公称値を軽く超える「3368」というとんでもない数値が出た。また、ピーク時の性能を試すためスレッド数を上げて検証すると、ランダムリードの数値がさらに上がった。

キュー数:32、スレッド数:1で検証

キュー数:32、スレッド数:10で検証。スレッド数を増やすことでランダムリードが高速化した

CrystalDiskMark 4.0

 次に、SSDに特化したベンチマークソフト「AS SSD Benchmark」で速度を計測すると、「MDV-GX9541S-SH」ではシーケンシャルリード毎秒2000MBを超える速度が出た。3種類のファイルコピーテスト(巨大な単体ファイルのコピーを想定した「ISO」、小さなファイルを多数コピーすることを想定した「Program」、さまざまな大きさのファイルが混在した場合のコピーを想定した「Game」)では、「ISO」の結果が毎秒1325MBと特に優れている。

「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088(転送速度)」の結果

「AS SSD Benchmark 1.7.4739.38088(ファイルコピー)」の結果

 最後に、再起動を繰り返して起動時間を計測する「PassMark Rebooter」を試したところ、平均43.3秒で起動するという結果が出た。実際の利用感もかなり良く、待たされる感覚がほとんどない。ご自身のパソコンとぜひ比較してみてほしい。

「PassMark Rebooter」の結果
1回目42秒
2回目44秒
3回目41秒
4回目44秒
5回目42秒
6回目45秒
7回目44秒
8回目43秒
9回目46秒
10回目42秒
合計平均43.3秒

(次ページ、「高性能なのはSSDだけじゃない」)