結果はかなりの健闘! グラフィックス機能以外はノートPC並み
Windows エクスペリエンス インデックスの機能は、Windows 8.1以降はコマンドライン(winsat.exe)でしか実行できなくなっているため、計測結果をGUIで表示する「WIN SCORE SHARE」を使用している。
結果を上から見ていくと。CPUの性能を表わす「プロセッサ」が6.8、メモリーのアクセス性能を表わす「メモリ」が5.9。プロセッサの値が7に迫るほどの高水準で、単純な処理能力に関してはかなり健闘していることが分かる。この2つの数値は、最新のミドルクラスのノートPCにも引けを取らない値だ。
やや問題になるのは描画性能で、デスクトップの描画性能を表わす「グラフィックス」は5.2、ゲームプレイ時の3D描画性能を表わす「ゲーム用グラフィックス」が4.8と低めに。CPUのAtom x7は、従来のタブレット向けCPUに比べて描画性能を大幅にアップさせているのも特徴なのだが、それでもノートPCのCPU内蔵グラフィックスにはまだ少し劣るようだ。もちろんタブレットとしては十分な性能だし、テキスト編集などには大きく影響しない。
ストレージのアクセス性能を表わす「プライマリディスク」は7.0と、タブレットのフラッシュメモリーとしては高め、ノートPCのSSDとしてはやや低め、というぐらいのスコアだった。
総合的に見ると、描画性能には多少難があるものの、そうしたグラフィックス機能を活用しない作業ならノートPC並にこなせるポテンシャルは秘めていると言える。ウェブブラウジングや文章作成のような普段使いで困ることはないと思っていいだろう。
PCの総合性能を計測する「PCMark 8」(Home accelerated)のスコアは1656。タブレットのメインストリームとなる5万円前後の価格帯の機種で計測した場合、Atom Z3735、2GBのようなスペックでほぼ1000ぐらいのスコアが出ることも多いため、それに比べれば十分な結果が出ている。ノートPCとして見るなら、ちょっと心許ないスコアだろうか。
グラフィックス性能の計測に特化したベンチマークソフト「3DMark」の結果は、ICE STORMが「25786」、CLOUD GATEが「2484」、SKY DIVERが「1213」、FIRE STRIKEが「286」と、当然だが振るわない結果に。ただ、3DMarkの負荷が高すぎて動かせないタブレットもざらにある中で、もっとも高負荷な「FIRE STRIKE」のデモも(紙芝居状態ではあるが)再生できたことは評価したい。
一応だが、オンラインゲームのベンチマークソフトも実行してみた。「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」ベンチマークソフトでは、解像度1280×720ドット、標準品質(ノートPC)の設定でスコアが1772(設定変更が必要)に。スコア2000を超えれば「普通」という評価になるため、本当にあとちょっと、という感じだ。さらに品質を落とせばオンラインゲームさえプレイ可能になるかもしれないと考えると、ここ数年でのタブレットの進化が感じられる。
「PCに限りなく近いタブレット」に偽りナシ!
以上、ベンチマーク計測を実施してきたが、Surface 3がタブレットとして平均以上の性能を備え、あらゆる面でかなりPCに近い性能を発揮できることが分かっていただけたと思う。気になる方はこちらの記事なども参考に、購入を検討してみてはいかがだろうか。