「StoreOnce Recovery Manager Central」で高速なバックアップが実現
HPが考える3PARからStoreOnceへのフラットバックアップの価値
2015年05月14日 15時00分更新
5月14日、日本ヒューレット・パッカードはHP StoreOnceを中心としたデータ保護に関する説明会を開催した。登壇した米HPのビル・フィルビン氏は、3PARから直接StoreOnceにデータ保護を行なえるフラットバックアップのメリットを強調した。
予測の難しい非構造化データの保護が課題
HPのデータ保護戦略について説明するHP Storageの開発部門トップである米HPストレージ マネジメント&ソリューション ディベトップメントユニット ビル・フィルビン氏は 「HP Converged Storage」の戦略を説明。コストやSLAにあわせ、HP 3PARやコンバージドインフラ、StoreVirtual VSAなどのストレージ製品を提供している。
ここ数年のデータ保護には、ダウンタイムを防止するプレッシャーが増大しているという。フィルビン氏は、「予測の難しい非構造化データが増加している。システムの複雑性やリスクが増している」と指摘する。こうした課題を解決するのが、バックアップアプライアンスHP StoreOnceだ。エッジからコアまで連携した重複排除、バックアップ環境を改善するアセスメントツール、仮想環境の高い仮想アプライアンス、自動リスタートやフェイルオーバーによる高い回復力など、さまざまな優位点があるという。
具体的な製品としては、拠点向けの仮想アプライアンスのStoreOnce VSAのほか、最大5.5TBのStoreOnce 2700、31.5TBの2900、124TBの4500、160TBの4700、432TBの4900、1.7PBの6500まで幅広いバックアップアプライアンスを提供する。
フラットバックアップでより高速で安価に
また、新製品の「StoreOnce Recovery Manager Central(以下、RMC)」で提供するフラットバックアップでは、プライマリストレージの3PARからStoreOnceに対して直接バックアップをとることができる。具体的には3PARで取得したスナップショットをRMC側で管理するほか、別の3PARにリモートコピーを実行する。さらにStoreOnceに3PARのスナップショットを直接保存することが可能。RMC側では差分のみを管理するので、バックアップごとに3PARをスキャンする必要がなく、高速にバックアップを取得することが可能になる。
RMCはユーザーインターフェイスがアプリケーション管理者向けに設計されているほか、アプリケーションのデプロイとデータ保護を同時に設定できる設計になっているという。フィルビン氏は、「アプリケーション管理者がバックアップを設定できる。メディアサーバーやバックアップソフトなしで、直接データを移動させることも可能だ」と説明する。差分のみをデータ転送するため、バックアップで17倍、リストアで5倍という高速化が実現するという。