ソニーは13日、液晶テレビ「BRAVIA」の新製品として、4Kモデル7機種、2Kモデル5機種を一斉に発表した。4Kモデルはすべて6月20日発売予定。フルHDモデルの発売日は後述する。
4Kテレビは「Android TV」に!
新しい4Kテレビは全機種ともOSにスマートテレビ向けの「Android TV」(Android 5.0)を採用。動画の音声検索やスマホ画面のテレビ表示などが行なえるほか、アプリの追加も可能。タッチパッドタイプのリモコンが付属し、直感的な操作が可能だ。
なお、発売時はUSB HDDへの番組録画は非対応だが、2015年夏に予定されているソフトウェアアップデートにより利用可能となる。
また、4Kテレビ全機種でスカパー!の4Kチューナーを内蔵。画質面では新たな画像処理プロセッサー「X1」を採用。入力された映像をリアルタイムに分析するプロセッサーで、この分析結果を元に、高精細化(X-Reality PRO)や広色域化(TRILUMINOSディスプレー)、高輝度化(X-Tended Dynamic Range)を実施する。
これにより、10Mbps程度のネット配信から100Mbps程度のカメラ映像まで、多様な入力ソースのある4K映像に対して、より的確な画質処理が行なえる。たとえば、高精細化処理では、より線の細かい描写が可能となり、ノイズもさらに低減。広色域処理についても、従来はピーク箇所以外の色域は広げられなかったが、新機種は画面全体を広色域化できるようになった。
なお、4Kテレビは4K動画サービスの「ひかりTV 4K」と2015年秋に日本でのサービス開始を予定している「NETFLIX」について、2015年中に対応するという。
ハイレゾ音源も再生可能なX9400C/X9300C
今回発表された中では最上位モデルとなる「KJ-75X9400C」(75V型、予想実売価格108万円前後)は、直下型バックライトを採用。部分駆動により高いコントラストを実現できる。
65V型の「KJ-65X9300C」(予想実売価格65万円前後)と55V型の「KJ-55X9300C」(同45万円前後)はエッジ型バックライトを採用するが、こちらも部分駆動に対応。上記3機種はアクティブ型の3Dコンテンツ表示が可能だ。
高輝度化技術として、X9400Cは「X-Tended Dynamic Range PRO」を、X9300Cは「X-Tended Dynamic Range」を採用。今後登場する予定のHDRコンテンツに対応予定だ。
画面の左右横には総出力90Wのスピーカーを搭載。ツィーター、ウーファー、サブウーファーを搭載しており、ウーファーに加えてサブウーファーも磁性流体スピーカーを採用する。
さらに、ハイレゾオーディオに対応しており、BDに収録されたハイレゾ音源やネットワーク、USBメモリーなどのハイレゾ音源を再生できる。さらに、テレビ放送の音声をハイレゾクオリティー(96kHz/24bit)に拡張する「DSEE HX」も搭載する。
普及型4Kモデルや2Kモデルもラインナップ
X9400C/X9300Cの1つ下のクラスとなる4Kテレビ「X8500C」は、65V型(予想実売価格54万円前後)、55V型(同35万円前後)、49V型(同28万円前後)、43V型(同22万円前後)を用意。こちらもX1プロセッサーを搭載し、X-Reality PROとTRILUMINOSディスプレーは対応するが、X-Tended Dynamic Rangeは非搭載。3D表示は65V型と55V型のみ対応となる。
オーディオは、65V型はロングダクトスピーカーを採用し、それ以外はバスレフスピーカーとなる。全機種とも高音質化技術の「DSEE」を搭載する。
2Kモデルは、50V型と43V型を用意する「W870C」と、48V型、40V型、32V型を用意する「W700C」の計5機種を展開。すべてフルHD解像度で、W870CはOSにAndroid TVを採用する。
発売日は、W870Cが6月20日で、W700Cは40V型のみ5月23日、それ以外は6月13日となる。予想実売価格は、W870Cの50V型が21万円前後、43V型が16万円前後、W700Cの48V型が13万5000円前後、40V型が9万円前後、32V型が8万円前後となる。