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これからの季節にぴったりなBluetoothスピーカー

アウトドア向けスピーカーでサイズ以上の高音質が鳴る秘密とは

2015年05月02日 12時00分更新

文● 四本淑三、撮影●篠原孝志(パシャ)

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リフレクターで改善された高域の指向性

 もうひとつオーディオ的アプローチとして面白いのは、スピーカーユニットにリフレクターを正対させて、指向性の問題を改善しようという試みです。

 円筒形のエンクロージャーの両端にスピーカーユニットを取り付けた小型スピーカーは、今までにもありました。しかしながら、外を向いた左右スピーカーの高域は直進してしまうため、これで自然なステレオ感を得るというには、ちょっと無理のある構造だったと思います。

 そこでTREK Flexでは、高域を拡散するためのリフレクターを設けたわけです。これで直進する高域の向きを変えて360度に拡散し、リスニングポイントに届けようというものです。

TREK Flexの内部構造です。両端のスピーカーユニットに正対する位置に、先の尖ったコーン状のリフレクターが配置されています

 ただし、リフレクターと保護カバーを支持するビームが入り、これが音の拡散を妨げます。よってメーカーが言う「どの位置で聴いても均質なサウンド」になるような、完全な無指向性にはなりません。また当然のことながらステレオの定位もシャープには決まりません。

 それでも、音が前にしか飛ばない従来の左右一体型の箱型エンクロージャーに比べると、適切なバランスで聴けるポイントははるかに広いです。低域のパワーが凄いので置く場所によって音は大きく変わりますが、音場感にはさほど影響しないのも、この設計のためでしょう。

 とは言え、やはり左右一体型の小型スピーカーなので、絶対的な音場感に多くを期待はできません。むしろ帯域特性的には縦置き時が最もバランスがよく、リフレクターのおかげでどこで聴いても大きく音の変化がないという点でおすすめできます。

(次ページでは、「これからの季節にぴったりのスピーカー」)

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