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価格、性能を考えると競合なしのヘッドフォン

NCとワイヤレス対応で2万円のソニー「MDR-ZX770BN」は唯一無二?

2015年04月25日 12時00分更新

文● 四本淑三、撮影●篠原孝志(パシャ)

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最善の音質バランスはBluetooth接続

 MDR-ZX770BNは、Bluetoothを使ったワイヤレス接続と、付属ケーブルを使った有線接続に対応し、それぞれの接続時にNCのオン/オフが可能です。これで4つの動作モードが成立します。

  1. Bluetooth=オン、NC=オン
  2. Bluetooth=オン、NC=オフ
  3. Bluetooth=オフ、NC=オン
  4. Bluetooth=オフ、NC=オフ

 この4つの状態で、それぞれ音質が違うわけです。

 最善のバランスが得られるのは、Bluetooth接続の1か2でしょう。このヘッドフォンを購入した方は、ほとんどこの状態で使うでしょうから、これで文句は出ないでしょう。NCをオンにすると若干のノイズは乗りますが、それを差し引けばNCのオンとオフでほとんど音質は変わりません。

左ハウジングに電源ボタン、充電用のUSBポート、有線接続用のステレオミニジャック、そしてAIノイズキャンセルの動作とNC自身のオン/オフを切り替えるNCボタンがあります。内蔵バッテリーの充電時間はおよそ2.5時間。再生時間はBluetooth接続で最大19時間、NC併用で最大13時間と発表されています

 ただし、ベースモデルであるMDR-ZX770と比べると、低域の解像感やダイナミックレンジの表現など、音質の劣化は当然あります。これは間に信号処理が入っているために免れ得ないところですが、2万円台のNCヘッドフォンとしては悲観するほどのものではありません。

 一番厳しいのは、有線接続時の4でした。明らかに高域がこもっていて、ハイファイ再生とは言いがたい感じがしました。これは電源が切れた際のエマージェンシーモードと考えるべきでしょう。

 有線接続で電源を入れNCをオンにした3の状態では、高域がブーストされ若干バランスは改善されます。ですが、中高域にはコムフィルターがかかったような独特の癖が感じられ、Bluetooth接続時のバランスには程遠いものでした。

(次ページでは、「競合となりそうなヘッドフォンを考える」

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