最善の音質バランスはBluetooth接続
MDR-ZX770BNは、Bluetoothを使ったワイヤレス接続と、付属ケーブルを使った有線接続に対応し、それぞれの接続時にNCのオン/オフが可能です。これで4つの動作モードが成立します。
- Bluetooth=オン、NC=オン
- Bluetooth=オン、NC=オフ
- Bluetooth=オフ、NC=オン
- Bluetooth=オフ、NC=オフ
この4つの状態で、それぞれ音質が違うわけです。
最善のバランスが得られるのは、Bluetooth接続の1か2でしょう。このヘッドフォンを購入した方は、ほとんどこの状態で使うでしょうから、これで文句は出ないでしょう。NCをオンにすると若干のノイズは乗りますが、それを差し引けばNCのオンとオフでほとんど音質は変わりません。
ただし、ベースモデルであるMDR-ZX770と比べると、低域の解像感やダイナミックレンジの表現など、音質の劣化は当然あります。これは間に信号処理が入っているために免れ得ないところですが、2万円台のNCヘッドフォンとしては悲観するほどのものではありません。
一番厳しいのは、有線接続時の4でした。明らかに高域がこもっていて、ハイファイ再生とは言いがたい感じがしました。これは電源が切れた際のエマージェンシーモードと考えるべきでしょう。
有線接続で電源を入れNCをオンにした3の状態では、高域がブーストされ若干バランスは改善されます。ですが、中高域にはコムフィルターがかかったような独特の癖が感じられ、Bluetooth接続時のバランスには程遠いものでした。
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