膨大な情報をリアルタイム分析、平易な質問で検索できる
NICT、Twitterの災害関連情報をリアルタイムに自動分析・検索できるシステムを無料公開
2015年04月08日 17時24分更新
国立研究開発法人 情報通信研究機構は4月8日、対災害SNS情報分析システム「DISAANA(ディサーナ)」のウェブ版を試験公開した。
DISAANA(DISAster information ANAlyzer)は、耐災害ICT研究センターおよびユニバーサルコミュニケーション研究所において開発を行っている対災害SNS情報分析システム。Twitterに投稿された膨大な情報をリアルタイムに分析、災害関連情報を抽出し、検索可能なデータとする。
試験公開されたウェブ版の検索システムでは、たとえば大雪に関する情報を取得するために「どこで大雪が発生していますか?」、「どこで孤立していますか?」といった平易な文章で質問を入力すると、さまざまな表現の違いを考慮して回答候補を幅広く抽出し、地図やカテゴリ別にリスト表示する。また、GPS情報が利用可能な端末からモバイル版「DISAANA mobile」で質問すると、現在位置周辺エリアの災害関連情報を整理して表示する機能も持つ。
DISAANAは、東日本大震災ではTwitter上に有用な情報が投稿される一方、それらの情報を分析・検索する手段が十分でなかったことから開発された。NICTではTwitterの研究公募プログラムの採択を受け、東日本大震災直後1ヶ月間のツィート約6.5億件のを対象とした分析システムを公開した経緯がある。