インテルは6日、ベルリンで開催中のコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA」において、2-in-1デバイス向けのファンレスSoCプロセッサー「Core M」シリーズ3製品を正式に発表した。14nmプロセスを採用した初のプロセッサーとなる。
「Core M」は、Broadwellマイクロアーキテクチャーを採用した第5世代のCoreプロセッサーで、SoCのパッケージサイズを第4世代の2分の1に縮小している。また、60%のTDP削減により、厚さ9mm以下のファンレス環境を実現する。そのうえ、アイドル時の消費電力をさらに削減し、より長いバッテリーライフを実現可能だ。
つまり、タブレットや2-in-1デバイスに最適化した設計で、より高速なタブレットや、革新的に薄いノートPCの製造が期待されている。
発売されるのは5Y70、5Y10a、5Y10の3製品。5は第5世代Coreプロセッサーを意味し、続くYは、従来のY型番(省電力プロセッサー)のこと。後に続く2桁の数字が性能を示し、数字が大きいほうが高性能となる。最後のaは、駆動電圧を3.5Wにまで落とせることを意味する(aなしは4W)。
Core Mスペック比較表 | ||||||
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Core M-5Y70 | Core M-5Y10a | Core M-5Y10 | ||||
コア数 | 2 | 2 | 2 | |||
スレッド数 | 4 | 4 | 4 | |||
CPUコアクロック | 1.1GHz | 0.8GHz | 0.8GHz | |||
CPU最大クロック | 2.6GHz | 2.0GHz | 2.0GHz | |||
内蔵グラフィックス | Intel HD Graphics 5300 | Intel HD Graphics 5300 | Intel HD Graphics 5300 | |||
GPUコアクロック | 100MHz | 100MHz | 100MHz | |||
GPU最大クロック | 850MHz | 800MHz | 800MHz | |||
メモリークロック | 1600MHz | 1600MHz | 1600MHz | |||
3次キャッシュ | 4MB | 4MB | 4MB | |||
TDP | 4.5W | 4.5W | 4.5W |
2014年第4四半期に約5社のPCメーカーからCore M搭載PCを販売開始予定で、2015年初旬には各メーカーからさまざまな価格帯やプラットフォームで、Core M搭載PCが登場予定だという。
なお、2014年末までに開発コード“Broadwell-U”こと、モバイル向けの第5世代Coreプロセッサーの製造を開始、2015年初旬にはデスクトップ向けの第5世代Coreプロセッサーを発表するとしている。