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米Google、リッチスニペットスパムへの対処を開始

2014年02月07日 11時59分更新

記事提供:SEMリサーチ

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米Googleが、リッチスニペットを悪用したスパムへの対処を開始した模様だ。GoogleやSEO関連のフォーラムでもいくつか報告例が上がってきている。

Markup on some pages on this site appears to use techniques such as marking up content that is invisible to users, marking up irrelevant or misleading content, and/or other manipulative behavior that violates Google's Rich Snippet Quality guidelines [Manual actions - Spammy structured markup]

リッチスニペットとは、家電や飲食店のレビューの平均点や価格帯、音楽の楽曲リストと再生リンク、イベントの開催日時など、特定のコンテンツの詳細情報を検索結果のスニペット(説明文を表示する欄)に掲載する機能。検索利用者があらかじめリンク先ページの内容や関連性を評価できるため、クリック率の向上等が期待できる。リッチスニペットは、microdata や microformats、RDFa など指定の構造化マークアップを所定の情報に記述することで利用できる。

しかし最近は、クリック数増加を目的にリッチスニペットを悪用し、ウェブページには存在しない構造化データを埋め込んだり、見かけ上のレビュー平均点を高めることで信頼性が高いように装う、スニペットで表示した価格と実際の販売価格に大きなかい離がある(つまり安く見せている)などのウェブサイトが増えてきた。米Google Matt Cutts(マットカッツ)氏は昨年10月、SMXにおいて今後はリッチスニペットスパムにも対処していく方針を明らかにしていた。

リッチスニペットの利用方法がガイドラインに抵触していると判断された場合、Google から警告が届くとともに手動対策(manual action)が行われる(参考:手動対策とは)。

なお、リッチスニペットはまだウェブマスターの間で正しい利用方法への理解が十分に進んでいないこともあり、勘違いや誤解により不適切な実装を行ってしまったサイトも少なくない。Google もこうしたサイトを排除することは本意ではないため、教育・啓蒙のためのドキュメントや導入支援ツールの提供も進めている。

例えば、「レビュー」(クチコミ)の構造化データは、実際にレビューが掲載され、訪問者が閲覧可能なページへのみ適用するのが正しい使い方だ。例えばレビュー情報も掲載している商品詳細ページへの構造化データを埋め込むのは正しい使い方だ。一方で、企業ウェブサイトのトップページや会社概要など、一般的なビジネス情報を掲載しているページへのレビューマークアップの記載は認められない。なぜなら実際に訪問しても(こうしたページに)ユーザーから投稿されたレビューが掲載されていることはまずありえないからだ。

また、リッチスニペットに掲載できるレビュー情報は、あくまで自分の(構造化データ適用対象となるサイト)に掲載されたオリジナルのレビューに限定される。例えば、飲食店が独自サイトの他に食べログにも掲載していると仮定する。この場合、食べログに投稿されたユーザーのレビュー情報を、独自サイトのリッチスニペット表示のために利用することは、ガイドライン違反となる。Google によると、サードパーティーのサイトに投稿されたレビュー情報を他のサイトのリッチスニペット表示に適用することはスパムと判断するとのことだ。

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