米西海岸で日本のポップカルチャーの祭典「J-POP Summit Festival 2013」
2013年08月11日 15時00分更新
サンフランシスコで7月27、28日に「J-POP Summit Festival 2013」が開催されました。日本のポップカルチャーのお祭りで、毎年市内のジャパンタウン(日本人街)で行われています。2日間、ジャパンタウンの通りを通行止めにして、出店やステージが出て、日本のポップカルチャー通が思い思いの衣装で集まりました。
ジャパンタウンにあるひときわ新しい建物「New People」にある映画館では、日本映画の上映を行うフィルムフェスティバルも開催され、「おおかみこどもの雨と雪」「エヴァンゲリヲン新劇場版」「劇場版 HUNTER×HUNTER 緋色の幻影」「劇場版NARUTO -ナルト- 疾風伝 ザ・ロストタワー」などのアニメ映画や、「0円ハウス」の坂口恭平氏、「夢売るふたり」の西川美和氏など、映画監督を招いた上映会とトークショーも行われました。
Kawaiiにフォーカスし、原宿ファッションのイベントに
日本のポップカルチャーの代名詞と言えば、アニメやゲームですが、今回のイベントの中心は「kawaii」でした。原宿を中心としたガールズファッション、ロリータファッションがメインコンテンツとなり、裏を返せばゲームやアニメの成分はほぼゼロだったといってもよいでしょう。
映画上映が行われているNew Peopleには、ロリータファッションのお店が常設されており、その系統のファッションを楽しむ人のメッカになっています。また、日本のブランドのポップアップストアなどもイベントに合わせて出店していました。
ファッションショーでも、ロリータファッションのコンテストには、20名近くの参加者が非常に手の込んだ衣装で会場を沸かせていました。原宿で活躍するファッションモデルも招かれ、記念写真を撮影するテントには長蛇の列ができていました。モデルさんたちは少し寒そうではありましたが。
そして日曜日の28日には、ジャパンタウンからバスで15分ほどのサンフランシスコの中心部にあるユニオンスクエアのステージに立ったのが、Kawaiiを代表するアーティストであるきゃりーぱみゅぱみゅ。すでに米国でのライブも経験しており、米国人のファンも獲得している彼女のライブを一目見ようと、ユニオンスクエアを埋め尽くし、最高潮の盛り上がりとなりました。
同じステージに立ったヒューマンビートボクサーのdaichiは、ダイナミックなパフォーマンスと繊細な技のコンビネーションで、耳の肥えたアメリカの聴衆からも喝采を受けていました。ビートボックスの要素を唇、舌、喉、声と分解しながら重ねていったり、自分の声をマルチトラックレコーダーに録音して音楽を作って行く様は、素直にスゴイと口走り、感動を覚えます。こうしたグローバルに認められる技を持っているアーティストが活躍している様子を見ることができ、頼もしく感じました。

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