仕事で使うPCならば、Officeなどがサクサク動くだけの性能があって安定して動くだけで十分、という考えは多いだろう。実際、最新型のハイスペックPCの性能を使い切ることができるのはゲームや動画編集などをするユーザーくらいで、一般的なオフィスワークにはオーバースペックだ。そうした割り切った考え方をもった人のためのマシンが、デルの法人向けブランド「Vostro」だ。
法人向けブランドの中で「Vostro」は特にコストパフォーマンスを重視したブランドだ。ノートPCも13.3インチから15.6インチまでさまざまなマシンを展開し、オフィスの要求に応えている。今回はその中でもデスクでの据え置き利用がしやすい15.6インチディスプレー搭載モデルで、手頃な価格で購入できる「Vostro 2520」を試用してみた。
汚れが目立たずちょっとした移動にも対応可能
トップカバーと底面は長辺に平行の溝が細かく刻まれたデザインだ。トップカバー中央のロゴだけは鏡面仕上げだが、ほかの部分はマットな作りの上に細かな凹凸があるおかげで、指紋などはまったく目立たない。比較的無造作に扱われがちなオフィスPCだが、気づいたら汚れて見栄えが悪くなっているという心配はなさそうだ。
Vostro 2520の本体サイズは幅376×奥行き260×高さ31.5-34.5mm。重量は構成によって多少変化するが、最小重量が2.36kgだ。ひんぱんに持ち運びたいサイズではないが、持ち運ぶことが難しいというほどではない。これはオフィスPCとしてはほどよいサイズだろう。デスクで使いやすい画面サイズとキーボードを保ちながら、会議などで必要があればそれほど苦にならず持ち運べる感覚だ。
必要十分なインターフェイス群
Vostro 2520のキーボードは、アイソレーションタイプを採用している。Enterキーの外側に1列機能キーが並んでいるタイプなので、多少好みがわかれるところかもしれないが、実際に使ってみると特に使いづらいということもなかった。キータッチは軽めで、キーストロークも浅すぎず使いやすい。キーボード全体が若干やわらかく、キータッチが強いとたわみが気になるかもしれないが、よほど強く叩くのでなければ問題ない範囲だ。
タッチパッドは左右ボタンが独立分離したタイプだ。ヘアライン加工を施されたパームレストと一体化しており、見栄えも指すべりもよい。
本体手前側にはメモリカードリーダーとマイクが配置されている。本体左側には有線LAN端子、VGA端子、HDMI端子、USB2.0端子、オーディオコネクターが並んでいる。本体右側にはUSB2.0端子×2と光学式ドライブだ。背面側には電源コネクタだけがある。
USB3.0端子が搭載されていないのは残念だが、現在のオフィスで必要となるものはきちんとそろっているというところだ。
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