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Apple Geeks 第37回

Yet Anotherなビデオコーデック「WebM」

2011年05月03日 14時00分更新

文● 海上忍

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WebMをサポートするMac用ソフト

 WebMの動画は、に挙げたWebMをサポートするウェブブラウザーを入手するか、FFmpegベースのマルチメディアプレイヤー「VLC」、あるいはQuickTimeコンポーネント「Perian」などを利用すれば再生できる。

Mac用WebM動画関連ソフト
再生向け
Google Chrome WebMをサポートするオープンソースのウェブブラウザー
Firefox 4以降
Opera 10.6以降 WebMをサポートするウェブブラウザー
Perian v1.2.2以降 オープンソースのQuickTimeコンポーネント。さまざまな形式のビデオ/オーディオコーデックに対応
VLC オープンソースのマルチメディアプレイヤー。FFmpegベース。Perianより負荷が低い
WebM QuickTime Component オープンソースのQuickTime用プラグイン。再生には旧バージョンのQuickTime Player 7が必要で、Perianとコンフリクトする
変換/生成向け
Media Converter オープンソースの変換/生成用ソフト。動画データ、あるいはデータをまとめたフォルダーをドラッグ&ドロップすることで変換できる
Miro Video Converter オープンソースの変換/生成用ソフト。動画データをドラッグ&ドロップするだけで変換できる

 動画を生成(エンコード)するにしても、オープンソースベースの「Media Converter」、「Miro Video Converter」などがすでにサポートしているため、現在ではOS Xでもそれほど苦労することはないだろう()。

 OS Xユーザーとして望ましいのは、OSネイティブのマルチメディアAPIであるQuickTimeによるサポートだ。前述の事情により、AppleがWebMコーデックをQuickTimeに(今すぐ)追加するとは考えにくいが、WebMはオープンソースであるだけにプラグインの形で機能を提供するという選択肢もある。

WebM形式動画への変換を行なえる「Media Converter」(左)、「Miro Video Converter」(右)。出力形式を選んで、動画データをドラッグ&ドロップするだけで変換できる

QuickTimeコンポーネント「Perian」

 Perianは、さまざまな形式のビデオ/オーディオコーデックに対応するQuickTimeコンポーネントだ。FFmpegなど実績あるオープンソースソフトウェアを使用することで、QuickTimeプレイヤーの対応コーデックが一気に増加する。システム環境設定ペインとしてインストールされるので、管理がラクなことも特徴だ。

 そのPerianが、4月公開の最新バージョン(v1.2.2)でWebMに対応した。システム標準のQuickTimeプレイヤーで再生できるようになるので、とりあえずWebMを再生できればOK、という向きには最適な解決策となるだろう。

最新バージョンのv1.2.2でWebMをサポートした「Perian」

Perianをインストールすると、システム環境設定にペインが追加される

 なお、後述の「WebM QuickTime Component」をインストール済みの場合にはコンフリクトを起こすため、事前に/Library/QuickTimeディレクトリーから「WebM.component」を取り除いておこう。

マルチメディアプレイヤー「VLC」

 前述のPerian同様、エンジン部分にFFmpegを採用する「VLC」もWebMの再生をサポートしている。PerianはWMVを直接サポートしておらず、WMVの再生は「Windows Media Components for QuickTime」(Flip4Mac)に依存するため、QuickTimeがサポートしない動画の再生はVLCに一本化している、というユーザーも少なくないはずだ。

VLCで再生中のWebMムービーの詳細情報を表示したところ

 Perian+QuickTime Playerの組み合わせと、VLCのどちらがWebMの再生に適しているかだが、同じFFmpegをエンジンとしているだけに画質に差は認められない(コードベースの違いやビルド時の条件により差が生じる可能性はある)。

 しかし、同じWebMファイルを再生したときのCPU負荷は、QTKitServerを経由するぶんオーバーヘッドが生じるPerianのほうが高い。QuickTime Playerにこだわらないのであれば、デコード処理が内部で完結するVLCのほうが、再生時のストレスは軽く済むはずだ。

同じFFmpegエンジンを利用してはいても、QTKitServerによるオーバーヘッドがない分VLCのほうがWebMムービー再生時の負荷は軽い

QuickTime用プラグイン「WebM QuickTime Component」

 WebM QuickTime Componentをインストールすると、QuickTimeの機能としてWebMコーデックがサポートされる。インストーラを実行すると、プラグイン(WebM.component)が/Library/QuickTimeディレクトリー以下にコピーされる。

「WebM QuickTime Component」をインストールすると、QuickTimeによりWebMコーデックがサポートされる

 ただし、このプラグインはWebMエンコーダ(正確にはVP8とVorbisの圧縮およびミキサー)としての機能しか持たず、再生には対応しない。そのため書き出し形式をカスタマイズできないQuickTime(X)では利用できず、旧バージョンのQuickTime Player 7が必要になる。

旧バージョンのQuickTime Player 7を利用してWebMエンコードを実行できる

 しかもPerianとコンフリクトするので、QuickTime PlayerでWebMファイルを再生するときの支障になる。WebMを生成する必要がなければ、あえてインストールする必要はないだろう。


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