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どれが安心? 違いがわかるセキュリティーソフト特集 2011年版 第5回

有料or無料? 1年or3年? セキュリティーソフトの選び方

2010年11月05日 12時00分更新

文● 池田圭一

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KINGSOFT Internet Security 2011

提供元:キングソフト
対応OS:Windows 7/Vista/XP/2000

KINGSOFT Internet Security 2011

「KINGSOFT Internet Security 2011」。画面は保護状態を伝えるメインウインドウの安全モニター。最適化ツールなども搭載する

 テレビCMのように1日数回広告を表示することにより、クラウド機能搭載の高機能・総合セキュリティーソフトの無料化を実現。なお、広告非表示1年版(980円)、同無期限版(1980円)なども用意する。

クラウドにも対応

同社サーバーにシグネチャを置き、ユーザー側の負荷を低減するクラウドにも対応(赤枠内)


Microsoft Security Essentials

提供元:マイクロソフト
対応OS:Windows 7/Vista SP1/XP SP2以降

Microsoft Security Essentials

「Microsoft Security Essentials」。Windowsのユーザーインターフェースにマッチしたメインウインドウ

 Windows XP(SP2)以降の「正規品」Windowsユーザーなら、誰でも無償で利用できるセキュリティーソフト。OSと相性がよく、操作体系もWindows準拠で使いやすい。

マイクロソフト純正ならでは機能がある

システム復元ポイントの作成、アカウントの連携などマイクロソフト純正ならではの機能がある

マルウェア検出率に注目すると……

 有料版と無料版の違いはどこにあるのだろう? そのひとつはマルウェアの検出精度とされている。ウイルス/マルウェアの検出率は、セキュリティーソフトによって異なる。ウェブサービスの中には、送信したファイルを各社セキュリティーソフトの検出エンジンで調べて、その結果を表示するというものがある。その一例、「VIRUS TOTAL」で、テスト用の「レアな」マルウェアをチェックしてみた。

「VIRUS TOTAL」の実行例

「VIRUS TOTAL」の実行例。「トロイの木馬」型のレアなマルウェアをチェックすると検出率は60%程度に止まった(赤文字部分が認識できたソフト)

 結果、43種のセキュリティーソフトのうち26種がテストしたファイルをマルウェアと識別、検出率は60.5%となった。同様にいくつかのマルウェアを調べてみると、最近流行した既知ウイルスの検出率こそ高い(95%以上)のだが、現在でも破壊活動を行なう10年以上前のものでは90%程度の検出率、日本だけで流行したローカルなマルウェアになると検出率が80%程度に止まることもあった。

近年流行したウイルス(Netsky亜種)をチェック

近年流行したウイルス(Netsky亜種)をチェック。さすがに検出率は高い。見つけられなかったのはスパイウェア対策ソフトの一部だ

「Winny」に感染する情報漏えい型のマルウェアをチェック

「Winny」に感染する情報漏えい型のマルウェアをチェックすると、日本ローカルなマルウェアでは検出率が低下し、80%程度になることも

 数多のセキュリティーソフトの中には、既知のマルウェアを検出できず放置してしまうものもあるということだ。逆に過去には、Windowsシステム関係のプログラムなど正規の重要なファイルをマルウェアとして誤認識し、削除してしまいトラブルを引き起こすものも存在した。

 既知マルウェアの検出性能でいえば、全体的に無料のセキュリティーソフトのほうがわずかに劣るようだが、有料ソフトの中にも「Kaspersky Internet Security 2011」のように、日本ローカルのマルウェアを見逃す製品もある。ただ無料ソフトの中には、「アバスト!無料アンチウイルス」のように、他製品と比べて検出率が著しく低いものも混ざっていた。

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