ビジネスピープルの悩みの何番目かに必ずエントリーされるアイテムに「名刺管理」がある。スケジュール管理やToDo管理、入出金&クレジット管理などと並ぶ個人アプリケーション界の御三家だ。
「名刺管理の極意」は「現場での速攻処理!」
筆者は過去、電子手帳に始まり、パソコンにつながる名刺OCR専用機や汎用のスキャナー、PDAなどを活用して名刺管理に何回もチャレンジしたことがあるが、そのことごとくが三日坊主以下の結末だった。名刺管理ダメダメ筆者が経験を通して唯一見出した「名刺管理の極意」は、「現場での速攻処理あるのみ!」という整理のための手法論だけだった。
デジタル名刺ホルダー「ピットレック DNH10」
その達成不能に思える手法論を見出してから、”管理することをあきらめる”ことでストレスフリーの幸せな毎日が何年も続いた。そこに現われたのが、キングジムのデジタル名刺ホルダー「ピットレック DNH10」(PITREC)だ。最新のデジタル技術を上手くとりまとめ、何より「無理をしない」、「背伸びをしない」という商品哲学が面白い商品だ。
20年ほど昔、某社でパソコンの商品企画をやっていた頃、「(当時の)ラベルプリンター『テプラ』(TEPRA)をRS-232C経由でパソコンにつなげましょう」という提案を持って同僚とキングジムを訪れたことがあった。しかし責任者には相手にしてもらえなかった。当時も今も、同社の志向はシンプル一番で、不要に他のモノとは接続しないというのがコンセプトのようだ。
これは、ネットワーク時代においては一見マイナスに思える発想だが、考え方によっては強みにもなる絶妙のコンセプトだ。ご多分に漏れず20年後に登場した「ピットレック」も、標準的なmicroSD(microSDHC対応)を記憶媒体として採用している以外、パソコンをはじめとする外部機器には一切つながらない。外部には何もつながらない"ポジティブ"な閉鎖空間プロダクトだ。
名刺の読み取りから管理/活用まですべてを孤軍奮闘して1台でやってしまう「ピットレック」は、名刺より少し大きなストレート型ケータイに近い外観とサイズを採用している。ハードウェア自体は、どちらかというとあまり特徴のないごく普通のものだ。側面のボタンを押すことでポップアップする名刺登録用カメラを備え、名刺クリッパーに挟んだ名刺を撮影し、内蔵OCR機能で文字認識を行なう。そして標準添付のmicroSD(2GB)に1800枚~2000枚の名刺を記録する。16GBのmicroSDHCカードであれば9999枚分のデータを保存できる。
文字認識を忘れることも名刺管理成功の鍵
パソコンによる名刺管理のつまずきの大きな原因に、「文字認識機能に対する過大な期待」がある。認識できなかった項目のひとつひとつを几帳面に手作業で修正することで、無駄な時間を消費しヤル気が削がれるのだ。
「ピットレック」であれば名刺表面はキレイに撮影できているのだから、ストレスの多い文字認識を完璧に忘れてしまうことも名刺管理成功の鍵だ。「ピットレック」では、文字認識をオフに設定することで数秒で名刺読み取りを済ませられる。これで、連続で読み取らせmicroSDにどんどん溜め込むという、「机の上に積んでおく」的な管理手法をコンパクトに実現できる。
すべての名刺をスキャンした後、氏名の読みの先頭1文字だけを仮名で手入力するといった回転式名刺ホルダーのような管理ももちろん可能だ。暇をもてあましている時に必要な詳細情報を後追い入力しても良いだろう。
実際に約200枚弱の名刺を読ませてみた
実際に約200枚弱の名刺を読ませてみたが、極端なデザイン名刺でもない限り、短時間でかなりの精度で氏名/会社名だけなら認識した。中には常に同じ間違え方をする愛嬌ある名刺も見つかった。最終的に、手作業で修正した氏名だけなら全体の20%くらいで、ほとんどストレスにはならなかった。
「戦略的衝動買い」とは?
そもそも「衝動買い」という行動に「戦略」があるとは思えないが、多くの場合、人は衝動買いの理由を後付けで探す必要性に迫られることも多い。
それは時に同居人に対する論理的な言い訳探しだったり、自分自身に対する説得工作であることもある。このコラムでは、筆者が思わず買ってしまったピンからキリまでの商品を読者の方々にご紹介し、読者の早まった行動を抑制したり、時には火に油を注ぐ結果になれば幸いである。
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