リコーのユニット交換式デジカメ「GXR」は従来、「RICOH LENS S10 24-72mm F2.5-4.4 VC」(以下S10)と「GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO」(以下A12)のカメラユニットがラインナップされていた。しかし、6月4日に待望の高倍率ズームレンズ搭載の「RICOH LENS P10 28-300mm F3.5-5.6 VC」(以下P10ユニット)が新たにラインナップとして加わる(予想実売価格3万円前後、GXR本体とのセットは5万円前後)。
P10ユニットに搭載されているレンズは、光学10.7倍の28-300mmの焦点距離を持ったもので、同社のコンパクトデジカメ「CX3」と基本的には同じだ。
まず、従来までの基本的なセットと思われるS10ユニットとP10ユニットを外観から見ていきたい。これまでの(A12ユニットを含めた)カメラユニットのスライドマウント部が、ステンレススティール地のままの色だったものが黒くなった。
黒くなったというよりも、ボディ側のスライドマウントと同じ処理になったというほうが正しいのだろう(ボディ側のスライドマウント部は従来から黒い)。このあたりは見た目ですぐにわかる変更ポイントである。
S10とP10ユニットを並べてみたときにレンズの根元部分が太くなっているのがわかる。これはCX3同様、レンズ収容時に光学系の一部を光軸から外して収容する「リトラクティングレンズシステム」を採用しているからだろう。収納スペースを確保するためと考えられる。
広角側から望遠側へとズームしたときの長さの変化は14mm程度(実測値)に抑えられている。GXRボディと組み合わせて使用したときの全体のバランスはS10と同様に大変いい。
S10で用意されていた自動開閉式レンズキャップ「LC-2」もそのまま使用することができる。LC-2を装着して望遠側へズームすると、LC-2の先端から先に飛び出す長さは8mm程度(実測値)となる。S10ではこのレンズキャップならびにフード&アダプター「HA-3」(P10では使用不可)を取り付ける際、「リングキャップ取り外しボタン」を押す必要があったが、P10ではこのボタンそのものが廃止されている。
持ち運ぶときなど、ふいに何かに引っ掛かってロックが外れることがあるので気をつけたほうがいいだろう。
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