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新ファームウェアもチェック!

GXRに裏面照射CMOSを! レンズユニット 「P10」の実力

2010年06月02日 12時00分更新

文● 小林 伸、撮影協力●クラーク記念高校秋葉原ITキャンパス

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機能満載の新ファームウェアもチェック

 さて、P10発売に合わせて、というわけではないだろうが、今回は先月(5月19日)公開されたGXRの新ファームウェアについても紹介しておこう。

 ファームアップはカメラユニットとボディの両方で行なわれている。バージョンは「V1.17」でカメラユニットとボディの両方が同じバージョンナンバーである。

セットアップメニューから簡単にファームウェアバージョンの確認ができるようになった

 今回のファームアップは多岐の機能にわたっている。細かい部分ではファームウェアのバージョンの確認がセットアップメニューからできるようになり簡単になった(従来は電源OFF時に十字キーの「-」と再生ボタンの同時押し約1秒)。

 機能面では、ファームアップするとS10及びA12カメラユニットで今回から新たに採用されたノイズリダクションMAXの設定が利用可能となる。

「ADJ.ダイレクト変更」の設定をONにすることでADJ.レバーの左右でISO感度の変更ができるようになり素早い対応ができるようになった

「ADJ.ダイレクト変更」の設定をONにすることでADJ.レバーの左右でISO感度の変更ができるようになり素早い対応ができるようになった

 また「ADJ.ISOダイレクト変更」の設定が「キーカスタム設定」の中に設定されるようになり、この設定をONにするとADJ.レバーの左右の操作でISO感度の変更ができるようになる。従来であればADJ.レバーを一度押して設定画面を呼び出す必要があり、素早く変更するのが難しい場合があったが、今後はより迅速に対応できるようになる。

 ホワイトバランスでは「白熱灯」の設定が「1」と「2」に分かれ、「白熱灯1」は完全な補正が、「白熱灯2」では1に比べて色温度の赤みを残した補正で撮影できるようになった(従来の「白熱灯」設定は「白熱灯2」になる)。

 フラッシュモードとセルフタイマーの設定をする際には、「アップダウンダイヤル」を使用してモードの切り替えを行なえるようになった。従来であれば、それぞれのボタンを複数回押すことでしか設定の切り替えが行なえなかったが、一度ボタンを押した後、「アップダウンダイヤル」の操作で切り替えられることで操作感は相当アップする。

 そして撮影設定の中に「シャッタースピード自動シフト」の項目が新たに追加された点も見逃せない。撮影モード「S」(シャッタースピード優先オート)設定時にこの機能を「ON」にしておくと、設定したシャッタースピードでは露出が合わない場合にカメラ側でシャッタースピードを自動で調整してくれる。

A12カメラユニット装着時セットアップメニューで「マクロAF距離制限」の項目が出るようになった。ONにしておくことで、10-30cmと7-10cmでAF距離制限ができるようになり、AF速度の向上が見込める

 今回のファームウェアはA12ユニットに対する機能アップが顕著だ。まず、マクロモードの設定時に「マクロAF距離制限」のON/OFF設定がセットアップメニューに新設された。この設定をONにしておくことでマクロボタンを1回押すと「マクロオン10-30cm」に、2回押すと「マクロオン7-10cm」になる。ボタンを押すごとに撮影距離の制限をすることで、AFスピードのアップにつながるわけだ。

マクロモード撮影時、アイコンの下に撮影距離のインフォメーションが現れるようになった

 全群繰り出し式のマクロレンズであるA12ユニット。そのウィークポイントと言うべきマクロ撮影時のAFスピードに不満のあったユーザー層にはうれしい設定だろう。さらにマニュアルフォーカス設定時マクロボタンを押しながらフォーカスリングを回すと、通常以上のスピードでピント合わせができるようになった。これもうれしい機能といえる。

 今回のP10カメラユニットの登場とファームアップでGXRの熟成度はまた上がった。気軽に高画質な撮影ができるデジタルカメラを持ち歩きたい、というユーザー層には今流行のミラーレスレンズ交換式一眼レフもいいが、GXRもおすすめできる1台だ。


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