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T教授の「戦略的衝動買い」 第82回

忘年会、合コンで実証済み

T教授お勧め! 女子の心をつかむガジェット10(後編)

2009年12月31日 13時00分更新

文● T教授

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後半戦では文具あり、カバンあり、色物ありとバラエティーに富んだアイテムが登場する

 前編に引き続き、女子の心をつかんだガジェットから残りの5つを紹介して行こう(目次は前編を参照)。


その6:いつまで売り切れ!? ステッドラーのスベるマーカー

 2007年に取り上げたBICの「ブリーフィング」に続いて、今年の筆者が認める「筆記具キング」、いや「筆記具クィーン」の最右翼に選びたいのは、お堅いドイツ・ステッドラーのラインマーカー「テキストサーファーゲル」だ(Amazon.co.jpで見る)。

テキストサーファーゲル

テキストサーファーゲル。イエロー/ピンク/オレンジの3色がある。1本157円

 知る人ぞ知る、世界一スベりのいいラインマーカーだが、その感覚は現物を触って滑らせてみるまでは、耳で聞いても絶対に分からない。「百聞は一滑にしかず」だ。

 その魅力は、多くの文具好きをとりこにしている。多くの文具系ライターの諸先輩達が各媒体で紹介し、筆者も某ウェブサイトで記事にしたこともあってか、日本中の文具店の店頭から一挙に姿を消した。

テキストサーファーゲル

ゲル剤を利用したクレヨンのような書き味が特徴だ

 筆者の出会いはたまたま店頭で触ったことだったが、速攻で全部買い占めた。その後も都内を始め、北は北陸から関西まで、店頭で見つける度にすべてを買い占め、さらにオンラインショップで在庫があると聞けば即買いして、ようやく二十数本ほどかき集めた。

 しかし、女子シングルス、カップルダブルスから野球試合のような大人数の宴会やパーティーでテキストサーファーゲルを披露する度、「ウッソゥ〜」「スゴ〜イ」「ヤラセテェ〜」という歓声ともブラッキーなおねだりとも付かない声を聞くと、ついつい1本また1本とあげてしまう。

 約10回の忘年会、合コンを終えた今日、筆者の手元に残ったのはたったの5本だ。テキストサーファーゲルは、今年ウケた廉価なステーショナリーアイテムの筆頭だ。

 過去の統計から、きっとそれ程は売れないと思ったのかどうかは別にして、当初の市場在庫は明らかに少なすぎた。ステッドラージャパンには、自らの商品価値を見る目と、市場の予測能力、需要に追随するスピード感の養成が必要かもしれない。

 とはいえ、今からの遅い対応は不要だろう。極めて足らなくなったモノをあとから投入しても、すぐに大量の不良在庫を引き起こす。これは生産管理を経験した者には常識だ。もう少し早い十分なサプライがあれば、あと数回、楽しい合コンができたのに……と思うと残念でならない。


その7:今更ながらの「USB目覚まし時計」

 秋葉原マニアの間ではごくありふれていて、多少時代遅れになっている商品でも、披露する対象が異なると、新鮮な印象を与えるケースは多い。筆者も、昔持っていたモノが、何年か経ったあとにイヤに評判を集めて驚くという経験を何度もしている。

 かなり以前から存在していた「USB目覚まし時計」も、そんなガジェットのひとつだった(関連記事)。

USB目覚まし時計

USB目覚まし時計。筆者の購入価格は2980円

 一般的な目覚まし時計は、必要があれば男女や老いも若きも関係なく買いそろえるアイテムだ。しかし、その「目覚まし時計」の頭に「USB」という3文字が付くだけで、多くの人は自分にはまったく関係のない商品と見てしまう。

 この傾向は特に年齢には関係なく女性に顕著だ。普通の人がiPodやiPhoneを当たり前のようにパソコンのUSB端子につなぐようになった今でも、その感覚は変わらない。

USB目覚まし時計

背面にUSB端子を備えており、専用ソフトでパソコンから音楽データを転送できる

 パソコンをそれなりに使っている人から見れば、iPodとUSB目覚まし時計は、目的は異なっても、限りなく同じカテゴリーの周辺機器に思えるが、それは万人に理解の得られる共通論理ではないのだ。

 大好きな音楽で目覚めたい女性は多いはずだが、商品を作っている、売っているところが彼女たちにフォーカスしていない。実際、宴会や合コンで彼女たちに目覚まし時計をデモ(というのも変なのだが)して、iPodと同じように音楽を転送するだけだと説明すると、多くの人はその楽しさとコストパフォーマンスに驚いてくれる。

 USB目覚まし時計は、企画販売している会社がプロダクト・コミュニケーションができていないだけで、誰かがそれをやってのければ人気と共に認知度が上がる商品のはず。

 iPodのような同期機能もないし、音楽の転送にはそれなりの手続きも必要なのだが、それを逆手に取って自分のギターの弾き語りなど、音楽をあらかじめ転送してプレゼントすることもできる。

 ちなみに、筆者もUSB目覚まし時計を某女性にプレゼントしたが、彼女が今もそれで目覚めているのか、すでにオークションの露と消えたかは定かではない。

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