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ヤマハ、12個のスピーカーと32個のマイクを利用して、音質と使いやすさを高めた会議システムを発表

2006年03月10日 18時22分更新

文● 編集部 小林久

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ヤマハ(株)は10日、ネットワークを利用した遠隔会議(テレカンファレンス)システム市場への参入を表明し、同市場向けの新ブランド“プロジェクトフォン”シリーズを発表した。Ethernetでネットワークに直結できる『PJP-100H』と、パソコンとUSB 1.1で接続する『PJP-100UH』の2機種を製品化する予定で、それぞれ4月上旬と5月上旬にサンプル出荷を開始する。価格はPJP-100Hが29万4000円、PJP-100UHが25万2000円。

PJP-100H/PJP-100UH
PJP-100H/PJP-100UH

国内では、音声のIP化が進むとともに、海外を含む複数の拠点間で連絡を取り合うニーズも高まりつつある。ヤマハはこういった背景を考慮し、約2年かけて今回の製品を開発した。同市場では、現在ポリコム(株)が圧倒的なシェアを誇り、ソニー(株)、日本電気(株)、NTTグループなど各社も製品を投入している状況だが、ヤマハは音響製品開発で培った音声技術と、ルーター開発で培ったネットワーク技術を生かし、安定性とIP化による各種のメリットを享受できるトータルなシステムを提供していく方針だという。

出席者
会見の出席者

プロジェクトフォンは幅750mmの本体に12個の小口径スピーカーと、16個×左右2列の集音マイクを内蔵。これらをDSP処理で制御して、話者の位置を自動的に検出したり、左・中央・右の3chに音声を分離して出力するために利用している。高い指向性を実現することで「周囲の雑音を拾ってしまう」問題を回避し、音の定位する場所を変えることで「多拠点を結んだ会議の際に、どこから発せられた声かの判別を容易にする」といったメリットが得られるという。

原理 底面のスピーカー
下向きのスピーカーは独自に開発した。独自形状のユニットを用い、机に反響させることで、高音部が抜け落ちるヘルムホルツ共振を防止するとともに、ホーンロッド効果で人間の耳の位置に音が集中させられるという

スピーカーは下向きに配置し、机に反射させる構造とした。これは天井や壁などの反響による聞き取りにくさを低減するためだ。利用場所の音響環境を学習して、エコーの要因となる音をフィルタリングする“適応型エコーキャンセラー”機能も独自に開発した。一方が話している際に他方のマイクを強制的にオフにする“エコーサプレッサー”方式では、複数の話者で発言を受け渡す際に会話の途切れが生じてしまうことが多かった。

指向性の原理 デモ
マイクは非常に高い指向性を持つ。デモは携帯電話を左右に動かしながら、着信メロディーを集音するもので、ほんの数十cm横に動かしただけでもまったく音が聞こえなくなる
話者追尾 話者追尾
話者追尾をテレビ会議に応用したデモ。自動的にカメラを発言者に向け、よりスムーズな会議を行なえるようにする

一方で、拡張性にも配慮。ヤマハのVPNルーターや電話帳サーバーなどと組み合わせることにより、離れた場所にある事業所間とのセキュアーな会議システムが構築できるほか、VoIPを利用した社内の内線システムと連携も図れる。また、専用の“テレフォンアダプター”『TLA-01』(開発中)を利用することで、アナログ公衆電話回線とIP回線のミックス通話も可能になる。話者追尾機能をIPカメラと組み合わせれば、会議中の発言者を自動的にアップし、誰が話しているかを分かりやすくすることも可能だという。

Ethernet接続のPJP-100Hは最大4拠点の接続が可能で、DHCP、UPnP、SIPなどにも対応する。USB接続のPJP-100UHは、すでに会議システムが利用可能なパソコンとの使用を前提にしたもので、スカイプなどの通話を多人数対多人数で行なえるようになる。インターフェースと通信関連以外の仕様は共通で、本体サイズは幅750×高さ65×奥行き100mm。重量は2.9kg(電源アダプターなし)。アレイ型マイクの集音範囲は製品長軸方向±45度、アレイ型スピーカーの音量は85dB。指向性制御により、最大3地点の定位が可能。

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