旧コニカ(株)と旧ミノルタ(株)の経営統合により10月1日に発足したコニカミノルタカメラ(株)は14日、同社として初のデジタルカメラ新製品となる、400万画素光学3倍ズームレンズ搭載の『DiMAGE G400(ディマージュ ジー400)』を11月下旬に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格は4万円台半ば。
約0.7秒で起動する“ジェットスタート”機能を搭載
『DiMAGE G400』。コニカの“Digital Revio”の血を濃く受け継ぐようだが、左右に点滅する前面のLED列は継承されなかった |
DiMAGE G400は、旧コニカの“Digital Revio(デジタル レビオ)”シリーズ、旧ミノルタの“DiMAGE F(ディマージュ エフ)”シリーズの後継にあたる、コンパクトな光学3倍ズームレンズ内蔵デジタルカメラ。コニカの開発スタッフがベースになって設計・製造された製品で、レンズには両社の技術を終結した“GT HEXANON(ジーティー ヘキサノン)”レンズ(6群7枚構成)を新設計し、採用している。レンズの内面反射防止処理とレンズフレアや周辺収差(辺縁部のゆがみ)が少ないのが特徴だという。なお、今後同社から発売されるデジタルカメラは“DiMAGE”ブランドに集約され、Digital Revioシリーズは『KD-410Z』『KD-510Z』を併売(当面は生産継続)していくものの、DiMAGE Fシリーズは生産完了となる。製品名の“G400”は、旧コニカが北米でKZ510Zを“G500”という名称で販売しており、今回の製品を同じシリーズに位置づけるためのブランド戦略だという。
前面のスライドカバー(右に滑らす)が電源スイッチに連動しており、電源投入から約0.7秒で起動完了する世界最速(光学3倍ズームカメラにおいて、2003年10月1日現在、同社調べ)“ジェットスタート”、その後約0.2秒でAF/AEが完了し、約0.03秒で露光が完了する高速撮影機能を持つ。これは、内部信号処理エンジン“Signal Processing Engine”を新開発し、メモリーカードや各種撮影機能を制御するOS(自社開発)を改良、レンズの沈動動作も従来より大型のモーターを内蔵することで高速化を図った。
AFは外光によるパッシブAFと映像によるTTL AFを併用(映像AFのみに変更も可能)、AEは中央重点とスポット測光の選択が可能。シーンモードはポートレート/スポーツ/夜景/風景と新たに“エンジェル”を追加。エンジェルは、肌色をきれいに見せるポートレートモードをベースに、動きの早い子供を画面中央に収めるためにシャッター速度を早めに設定したもの。また、色効果として青空や海などの風景で寒色を鮮明に見せる“コールドカラー”を新設、肌色や赤い花など暖色をきれいに見せる“ウォームカラー”や“ノーマル”“セピア”“白黒”の5モードから選択可能。
撮像素子は1/2.5インチ有効400万(総420万)画素CCD、レンズは焦点距離f=5.6~16.8mm(35mmフィルムカメラ換算時:34~101mm相当)でレンズの明るさを示すF値は2.8~4.9、撮影距離は通常が50cm以上、マクロは最短5cm(ワイド端)まで近接可能。感度はISO 50/100/200/400相当、シャッター速度は1/2000~15秒で、マニュアル露出の1/2秒以上では2重露光して演算処理するノイズリダクション機能が有効になる。
記録画素数は最大2274×1704ドット、ファイル形式はJPEG(DCF 1.0/Exif 2.2/DPOF 1.1対応)。動画撮影は320×240ドット/毎秒15フレームのMotionJPEG圧縮のAVIファイル(モノラル音声付)で、メモリーいっぱいまで連続記録が可能。記録メディアはSDメモリーカードとメモリースティックのデュアルスロットを装備。
DiMAGE G400の背面 |
背面の操作系は、上部に4方向のカーソルボタンとテレ/ワイドボタン、左下の1.5インチ(7万6800画素)の低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレーの脇に3つのメニュー切り替え/設定ボタンを備える。インターフェースは、USB 1.1(USBマスストレージクラス対応)。
バッテリーは専用リチウムイオン充電池で、撮影可能枚数は液晶ディスプレーオフ時約330枚/オン時約185枚(同社調べ)、連続再生時間は約200分。本体サイズと重量は、幅93.5×奥行き26.0(最薄部23.0)×高さ55.5mm/約145g(本体のみ)。
『DiMAGE X20 スノーホワイト』 |
同時に、沈動動作がない(前方に飛び出さない)光学3倍ズームレンズと200万画素CCDを搭載した薄型コンパクトなデジタルカメラ『DiMAGE X20(ディマージュ エックス20)』に、冬季限定販売のホワイトボディーモデル『DiMAGE X20 スノーホワイト』を24日に発売すると発表した。スペックは従来から変更ない(従来のボディーカラーはシルバー)。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格は3万円弱。