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シャープ、透過/反射両対応で高コントラスト広視野角を実現する“モバイル向けASV液晶”を開発

2003年10月03日 17時15分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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片山幹雄氏
取締役 モバイル液晶事業本部本部長の片山幹雄氏

シャープ(株)は3日、都内で記者説明会を開催し、携帯電話やPDA、デジタルカメラ/デジタルビデオカメラ向けの透過/反射型両対応で高コントラスト&広視野角を実現するという“モバイルASV液晶モジュール”4タイプを開発したと発表した。今年12月からサンプル出荷を開始し、来春より量産化を目指す。

説明会にはモバイル液晶事業本部システム液晶第一事業部 開発技術部の山田信明氏、取締役 モバイル液晶事業本部本部長の片山幹雄氏らが出席し、開発の背景などを説明した。



1画素に反射/透過の両電極を実装
コントラスト比300:1、視野角160度を実現!

モバイルASV液晶モジュールを使った携帯電話(コンセプトモデル) 6.5インチのモバイルASV液晶モジュール
モバイルASV液晶モジュールを使った携帯電話(コンセプトモデル)カーナビ風筺体にセットした6.5インチのモバイルASV液晶モジュール

モバイルASV液晶モジュールは、携帯電話などに使われる半透過型の“アドバンストTFT液晶技術”と、液晶TV(“AQUOSシリーズ”)やパソコン用液晶ディスプレーに使われている高視野角高コントラストな“ASV(Advanced Super View)液晶技術”を組み合わせたもので、コントラスト比が300:1、視野角は上下左右とも160度、応答速度25msを実現する。「従来のアドバンストTFT液晶モジュールではコントラスト比が1:100程度なので、見比べればすぐに違いがわかる」(片山氏)という。

開発されたのは以下の4製品。

1.5インチ(560×240ドット)CGシリコンTFT液晶モジュール
デジタルカメラ向け
2.4インチ(240×320ドット)CGシリコンTFT液晶モジュール
携帯電話向け
4インチ(480×640ドット)CGシリコンTFT液晶モジュール
PDA、携帯TV向け
6.5インチ(400×234ドット)アモルファスシリコンTFT液晶モジュール
カーナビゲーションシステム向けなど

モバイルASV液晶モジュールの原理
モバイルASV液晶モジュールの原理

構造としては、1つの画素に外光を反射して発色するためのマイクロ反射電極とバックライトで発色するための透過電極を並べて配置し、光の通過/遮断を切り替える液晶材料にASV液晶を採用するというもの。反射電極と透明電極では透過率の違いなどにより前面ガラス基板までの厚みが異なるが、精密実装の技術改良により量産化のめどがついたため、今回の開発発表になった。

片山氏は、「人間が得る情報の多くは目と耳から入る。そこで、シャープでは“システム(回路)を取り込む”“音と融合する”“高品位な映像を実現する”という3つを液晶グループの柱に据えて開発を進めてきた。9月にはオーディオ回路を内蔵したシステム液晶パネルを発表したが、今回は野外でも室内でも場所を選ばず高品位(きれい)な映像を得られる液晶モジュールを開発した。従来のアドバンスト液晶は、PDAや携帯電話のカラー画面を実現するには十分だったが、TVなどを見るのは(コントラストや応答速度などのスペック面で)厳しかった。モバイルASV液晶は、縦と横の両方で撮影したり画面を見るようなカメラ付き携帯電話、液晶画面を反転させて利用するPDAやデジタルカメラ/デジタルビデオカメラ、カーナビなどに利用される見込み。広視野角なので、ハイアングル/ローアングルでカメラを構えても画面が暗転することなく、被写体を確認しながら撮影できる」と、開発の背景やメリットを説明した。



モバイルASV液晶モジュールの構造
モバイルASV液晶モジュールの構造
スピーカー内蔵タイプ スピーカー外付けタイプ
説明会の会場には、9月22日に発表されたオーディオ回路搭載液晶モジュールのデモ機も展示された

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