前編では、Athlon XP 1500+のL1ブリッジを結線し、倍率操作が可能かどうか確かめた。その結果はマザーボードの倍率設定パラメータ通りに操作可能となり、「改造したAthlon XP 1500+はどこまでオーバークロックできるのか」という課題を残すのみとなった。今回は、その改造Athlon XP 1500+を使ったオーバークロックテストのレポートを中心にお届けする。なお、前編のレポートで既に登場しているEPoX製のVIA Apollo KT266A搭載マザー「EP-8KHA+」を本文のはじめに紹介しておこう。
●VIA Apollo KT266Aを搭載したEPoX製「EP-8KHA+」
EPoX EP-8KHA+ |
こちらのレポートでもお伝えしている通り、EPoX製「EP-8KHA+」はチップセットにKT266のメモリ周りを改善したVIA Apollo KT266Aを搭載、EP-8KHAのマイナーチェンジ版とも言うべき新製品だ。その特徴としてAthlon XPプロセッサをサポートしている点は言うまでもないが、ことオーバークロック機能に関して言及すると、CPU Host Clockジャンパを除いてFSB設定クロック、コア電圧、メモリ電圧などの設定はBIOSから操作が可能となっている。しかもそれぞれのパラメータ範囲はかなり細かくなっている。
KT266のメモリコントローラを改善したVIA Apollo KT266A |
さらに、改造したAthlon XP 1500+をオーバークロックする上で必須となるCPU倍率操作機能が装備されている点は、筆者だけでなくL1クローズのAthlonをオーバークロックするユーザーにとって嬉しい項目の一つであることに間違いはない。また、CPUソケット周辺を見るとケミコンなどの実装位置が比較的整備されたレイアウトになっている。