ユーリードシステムズが12月7日に発売する「Ulead DVD MovieWriter」は、DVDオーサリングに特化したCD/DVDタイトル作成ソフトだ。動画編集は同社を代表するタイトルである「MediaStudio」「VideoStudio」に任せ、オーサリングに的を絞った分かりやすいメニュー構成になっているので、ハードウェアさえそろっていれば初心者でも簡単に取り込みからDVDやVideoCDの作成まで行える。
撮りだめたビデオを
1枚の光メディアにまとめたい
「Ulead DVD MovieWriter」を起動すると、まず画面のような目的別のメニューが表示される。DVカムコーダで撮影した画像をPCに取り込む場合、あるいはすでにHDD内にある動画ファイルを変換する場合は「キャプチャ&トリミング」をクリックする。 |
Ulead DVD MovieWriterは、
- MPEG1/2形式のリアルタイムキャプチャ
- 簡単なカット編集
- 動画ファイルコンバート
- 複数の動画をまとめ、タイトルメニューの作成やチャプタ設定を行うオーサリング
- PCに搭載した書き込み可能な光メディアドライブを使ってDVD-Video/VideoCD/SuperVCD/miniDVDなどを作成するライティング
- CD/DVDラベルおよびジャケットの作成
――というムービーオーサリングに関する一連の機能を搭載している。MPEGエンコーダはLigos製「LSX-MPEG」で、最高で14648kbpsの可変ビットレート(MPEG2の場合)まで設定できる。本ソフトでできないのは、テロップの挿入や場面転換時のトランジションエフェクトの追加、音声のフェードイン/アウトといった高度な動画編集だ。これらが必要な場合は同社の看板タイトルである動画編集ソフト(MediaStudioやVideoStudio)を使ってほしい、ということだろう。
動画の開始/終了点を指定して、その間の部分のみ利用する「トリミング編集」や、作成したいメディアに合わせたファイル形式の変更は編集メニューで行う。読み込んだ画像は下のパレットに並ぶので、ここから複数ファイルをまとめて選択し、バッチ変換で同一形式に変更すると便利だ。変換後のファイルは別フォルダに作成されるので(画面では左肩にディスクのアイコンが付いたもの)、オリジナルデータは再利用が可能。 |
なお、MediaStudioやVideoStudioにはDVDオーサリング用プラグイン「DVD PLUG-IN」(5000円)が発売されており、「VideoStudio 5 Go!DVD」という複合パッケージも発売されているが、これらは一連の編集を終えて“1本の動画としてレンダリングした結果をCD/DVDに書き込む”もので、1本の動画の途中から再生するためのチャプターメニューを付けることはできても、複数の動画ソースを組み合わせて1枚のメディアに記録することはできなかった。本ソフトは、撮りだめたビデオカセットなど、編集する必要はないが1枚のCD-R/RWやDVDメディアにまとめて保存しておきたい、さらにはタイトルメニューも作りたい、といったニーズに応える製品だ。