デルコンピュータの個人・SOHOユーザー向けノートPC「Inspiron 2500」は、Inspironシリーズの最上位機種「Inspiron 8000」と共通のシャーシを採用しつつ、特徴的な“デュアルポインタシステム”(タッチパッドとスティックのWシステム)をタッチパッドのみ装備に変更するなど、機能を簡略化しコストパフォーマンスを追求したモデルだ。とはいえB.T.O.メニューでのカスタマイズ次第では、上位モデルに迫るハイスペックな構成も選べるなど、価格を重視しつつスペックにもこだわりたいユーザーに最適なノートPCである。
3種類の液晶サイズが選べる自由度の高いB.T.O.メニューを用意
コストパフォーマンスを追求したモデルとは言え、デルコンピュータのほかの製品同様にInspiron 2500もハードウェアスペックを自由にカスタマイズでき、CPUはCeleron-700MHz/PentiumIII-700MHz/同-850MHzから選択でき、メインメモリは64MBから最大512MBまで搭載可能だ。5/10/20GBの容量を選べるHDDはいずれもUltraATA/66接続で、ベーシック構成でもマシンの持てるポテンシャルは高い。
左側面には固定式ファクトリーベイを備え、右側面にはマイク、ヘッドホン、ライン入力端子、TypeII×2(TypeIII×1)のPCカードスロットとモデムポートを装備する。評価機のLANポートは塞がれているが、オプションで追加できる。 |
前面には、FDDを標準搭載する着脱式メディアベイとバッテリを装備。背面にはUSB×2、シリアル、パラレル、CRT、PS/2の各端子と2つの排気ファンを装備している。 |
B.T.O.メニューの豊富さは液晶サイズにもおよび、800×600ドット表示の12.1インチTFT、1024×768ドット表示の14.1インチTFTと15インチTFTの3種類の液晶パネルが用意されている。12.1インチ液晶を選択した場合でもシャーシのサイズは変わらないので液晶を囲む縁の部分が広くなるが、画面は小さくとも快適に使えるノートPCが欲しいというユーザーにはまたとない選択肢となり得るだろう。重量も軽くなるので(2.96kg)モバイル用途にも活用できる。
固定式ファクトリーベイはCD-ROM/DVD-ROM/CD-RWのいずれかを選択可能。DVD-ROMドライブモデルにはDVD再生ソフト「WinDVD 2000」が付属する。DVDを鑑賞するなら15インチ液晶と組み合わせたい。 |
ピッチ19mm、ストローク2mmのキーボードは金属スプリングの採用によりキータッチは非常に気持ちよい。キーボード上部にはワンタッチでWebブラウザや任意のアプリケーションを起動できる「アクセスダイレクトボタン」を装備。CD/DVD再生時は再生、停止などの操作にも利用できる。 |
ただし、メインメモリを64MBしか装備しないミニマム構成では、さすがにスワップが頻繁に発生し、HDDへのアクセスが長時間続くことがあった。128MB以上のメモリ搭載は必須だろう。また、本体に装備する2基の排気ファンの音が多少耳についた。
3.34kgという重量は積極的に持ち歩くことを躊躇させるが、本機のスペックはオールインワンノートとしての安心感は高い。じっくり腰を落ち着けて使うマシンとしてお勧めの1台だ。
CPU | Mobile PentiumIII-700MHz |
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メモリ | 64MB |
液晶 | 15インチTFT |
解像度 | 1024×768ドット/フルカラー |
HDD | 10GB |
DVD-ROM | DVD8倍速/CD24倍速 |
通信 | モデム |
サイズ | 331(W)×275(D)×43.4(H)mm |
重量 | 約3.34kg |
OS | Windows Millennium Edition |
Officeアプリ | - |