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東京国際ブックフェア 2001、各種eBook関連製品が登場

2001年04月19日 18時38分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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アジア最大規模の本のイベント“東京国際ブックフェア 2001”が19日に東京ビッグサイトで開幕した。世界25ヵ国より550社がが出展している。また、“自然科学書フェア”“人文・社会科学書フェア”“児童書フェア”“デジタルパブリッシングフェア”“学習書・教育ソフトウェア”といったフェアも同時開催されており、一般書籍や専門書、コミックなどのほか、電子出版物も展示されている。

紙の本に比べるとまだ展示量は少ないが、電子書籍(eBook)をはじめとするデジタルコンテンツのコーナーが目立つようになってきた。電子書籍に対する来場者の関心は高いようで、担当者の説明に熱心に耳を傾けている。

図書目録アプリケーション
角川書店の図書目録アプリケーション

角川書店は、電子書籍を管理するための図書目録アプリケーションと電子書籍ビューワーを参考出展している。開発協力はシャープ。電子書籍ビューワーは、通常表示のほかに見開き表示も行なえる。またコミックなどコマ割のあるものは、1コマごとに順番に拡大表示させることも可能。紙の小説本1冊分だと量が多い場合は、電子書籍化する際に複数巻に分けて提供することで1コンテンツのデータ量を減らしている。なお、図書目録アプリケーションでは、この複数巻を1冊の本としてまとめる機能が用意されている。これらのソフトと電子書籍配信サービスは今夏提供開始予定という。

Microsoft Reader
こちらはコンパックのPocketPC上で動作している電子書籍閲覧ソフト『Microsoft Reader』(英語版)。日本語版は今夏提供予定で、対応する紀伊國屋書店の電子書籍販売サービスも同時期にスタートする見込み
パピレスのPDA用電子書籍
パピレスが提供するPDA用電子書籍。PDAから専用サイトにアクセスして電子書籍を購入/ダウンロードし、専用の読書ソフト(無料ダウンロード可能)を利用して閲覧できる。iモード端末を利用して電子書籍の一覧や内容の一部を無料で読むことも可能
アドビシステムズブース
先日Acrobat eBook Reader 日本語版を発表したばかりのアドビシステムズブース。eBook Readerのデモ時には黒山の人だかりができる
見開き型の電子書籍専用端末コンセプトモデル
イーブックイニシアティブジャパンが先日披露した見開き型の電子書籍専用端末コンセプトモデル
東芝の液晶パネルイーブックの見開き型端末に採用されている東芝の液晶パネル。7.7型(対角20cm)のp-SiTFTアクティブマトリクス表示方式で、640×960ドット/26万色、精細度は150ppi。サイズは幅137×奥行き5.7×高さ186mm、重量は約195g。CCFLサイドライトが付いている。消費電力は3.6W。主に電子書籍端末用という
PDA用液晶パネル
上の写真と同様に東芝の液晶パネルだが、こちらはPDA用の4型(対角10cm)。精細度も202ppiと高く、より高精細な表示が可能という。サイズは幅117.9×奥行き6.4×高さ72.5mm、重量は65g、消費電力は1.1W

電子書籍以外の各種デジタルコンテンツサービスの展示もある。読売映像は、映像制作会社向けの記録映像コマースサービスを参考出展している。各映画会社などが所有する貴重な映像をデータベース化して集約管理し、それらの映像を専用ウェブサイト上で検索、試写、購入できるというもの。今年中に実用化の予定という。

記録映像コマースサービスのサイト画面
記録映像コマースサービスのサイト画面。右下が試写中の記録映像

NECは、同社の電子著作物配信システム『Mobile RightsShell』を利用した携帯電話向けライブ配信システム『Live on Demand System』を参考出展している。TV番組などの映像コンテンツをリアルタイムで携帯電話に配信し表示させるというもので、ライブ映像のほかに番組表なども表示可能。携帯電話のほかPDAへの配信も視野に入れているという

ライブ配信システムのイメージ
NECのライブ配信システムのイメージ。これで外出中でもスポーツの試合状況がわかる

東京国際ブックフェア 2001の会期は19日~22日までで、一般公開日は21日と22日。開催時間は10時~19時(21日と22日は10時~18時)となっている。

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