サイベース(株)は25日、都内において、プライベートショー「Sybase EP Forum 2000」「SQL Anywhere Developers Conference」の2つを併催した。「オープンなEPソリューションをフルラインで出荷できるのはSybaseだけ」「モバイル向けのDBでは約60パーセントのシェア」(サイベースの杉山隆弘社長)と、同社の製品をアピールした。
米Sybaseは、従来からのデータベースのほかに、エンタープライズポータル(EP)、モバイル・ワイヤレスソリューション、バーティカルソリューションを成長の鍵と捉えている。このうち、モバイル・ワイヤレスソリューションではiAnywhere Solutionsを、ファイナンスソリューションではFinancial Fusionを子会社として設立している。「小回りのきく体制を作るのがSybaseの戦略」(米SybaseのPaul Connolly副社長)という。
Sybase Enterprise Portalが日本上陸
「Sybase Enterprise Portal ver 1.0」(以下Sybase EP)は、
- ユーザープロファイルに基づくコンテンツの提供
- 的確に情報を検索できる手段の提供
- 既存のシステムとの統合
の3つを実現できるという。米国では5月に出荷開始されており、本日に日本でも出荷が開始された。
Connolly副社長は、「エンタープライズポータルでは、コミュニケーション、協調、そして商業取引を可能にし、価値創造のスピードアップを提供するのがポイント。新しいビジネス機会を創造し、企業を成功に導くのがエンタープライズポータルである」
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米SybaseのConnolly副社長 |
「今後は、B2Bのコラボレーションの部分と、バーティカルマーケットへの拡張を行なっていく。“もっとサービスを”、“どこへでもサービスを”という要求を満たしていく」と語った。
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Sybase EPのデモ画面 |
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上の画面はこのテンプレートに基づいて、カスタマイズ、パーソナライズされて提供されている |
米国政府資材調達ポータルを事例紹介
Sybase EPの米国での導入事例として、米国政府資材調達ポータル「GSA Advantage!」が紹介された。これは、米国の政府関連施設で働く従業員や納入業者が利用しているポータルサイトだ。
このポータルサイトでは、100万アイテム・サービスのカタログが提供されている。ユーザーは10万人の登録ユーザーと40万人の未登録ユーザーがおり、1日に10万ページビュー、2万5000件のカタログ検索があるという。
従来、このポータルサイトは静的なHTMLによりサービスを提供していた。新システムにする際に、“パフォーマンスを落とさない”“システム利用が増大しても性能を維持できる”という条件を満たした上で、カスタマイズ、パーソナライズした情報を提供できるSybaseとBroadVisionの組み合わせが選択されたのだという。現在ではユーザーごとにコミュニティとプロファイルに基づいたコンテンツを動的に提供している。
