このページの本文へ

JPSAが、“違法コピーに関する意識調査分析結果レポート”を発表

1998年06月10日 00時00分更新

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷


 (社)日本パーソナルコンピューターソフトウェア協会(JPSA)、(社)コンピュータソフトウェア著作権協会、米ビシネス・ソフトウェア・アライアンスのソフトウェア権利保護3団体は、“違法コピーに関する意識調査分析結果レポート”を発表した。



 同レポートは、'97年11月に開催された“COM JAPAN 1997”の来場者のうち1061人に行なったアンケートの結果をもとにまとめられた。企業を中心とする平均的パソコンユーザーの違法コピーに関する意識の現状と、企業内における違法コピーの実態を調査したもので、'94年に行なわれた同じアンケートと比較することで、約3年間の違法コピーに対する意識の変化を見ることができる。

 ソフトをコピーして使用することが違法であることに対する認知度は、'94年に行なわれた調査では、「もちろん知っている」との回答が全体の86パーセントであったが、今回は92.8パーセントと上昇している。「そうらしいとは聞いていたがよく知らない」が前回の10パーセントから5.6パーセント、「全く知らなかった」が前回の3パーセントから0.8パーセントに低下しており、企業や各団体の教育、通達による啓蒙活動が成果を見せ始めている。

 また、ソフトをコピーして使用することが違法であることについて、「もちろん知っている」と回答した割合は、1000人以上の大企業が97.8パーセントと最も高く、認知度と従業員規模は比例している。また、10~99人の企業では、注意や通達を受けたことが「ある」という回答が30パーセント台であるのに比べ、1000人以上の企業では84.4パーセントもの高い比率を示している。さらに、従業員数10人未満の企業ではまだ29.2パーセントが現在でも違法コピーを行なっていると回答している。これらの結果から、JPSAの特別研究員の西郷純夫氏は、「勤務先からの注意事項や通達は、従業員規模の多い会社ほど徹底して行なわれているが、中小企業ではまだまだ不十分」との見方を示している

 3年前の調査結果と比較して、全体的には違法コピーに対する意識の浸透が見られ、違法コピー率も減少傾向にあるものの、これらの傾向に反して3年前と比べて増加傾向にあるのは、「勤務先で本人の意志ではなく、上司もしくは勤務先代表者の指示により、やむをえず違法コピーを行なった」と回答した人の比率である。'94年調査では、4.9パーセントであったのに対し、今回は7.5パーセントに増えており、経営者や管理職の認識不足が目立つ。「勤務先ではコピーが慣例」と答えた人の割合も1.5パーセントあり、「会社ぐるみの犯罪行為」と、とられてもおかしくないケースは、依然として多いようだ。 西郷氏は、「企業内で違法コピーをしない、という常識を経営者や管理職の方々に意識して身につけて欲しい」と述べている。(報道局 降旗敦子、佐藤和彦)

http://www.jpsa.or.jp/

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン