SendmailやApacheと並んで、インターネットの基本的なサービスを提供するフリーなDNSの実装の最新版「BIND 9.0.0」が9月16日、ISC Softwareからリリースされた。IPv6やDNSSECなどの新機能を一早く採用したい人を想定ユーザーとしている。
バージョン9では多数のコードが書き直され、アーキテクチャ的な変更が加えられた。BIND9の主要な機能は次のとおり。
- DNSセキュリティ
- DNSSEC (ゾーンに対する署名; RFC2535で定義)およびTSIG (DNSリクエストに対する署名; RFC2845で定義)
- IPv6
- IPv6ソケットへのDNSクエリへの返答、およびIPv6リソースレコード (A6, DNAMEなど)、Bitstring Labels、実験的なIPv6リゾルバライブラリ
- DNSプロトコルの拡張
- IXFR (RFC1995)、DDNS (RFC2136)、Notify (RFC1996)、EDNS0 (RFC2672)および標準へのさらなる準拠
- Views
- 1つのサーバプロセスが、複数のDNS名前空間の“views”を提供できるようになった (たとえば特定クライアントに対する“内向け”のviewと、そのほかに対する“外向け”のviewなど)
そのほか、マルチプッセッサのサポートや移植性の向上なども実現された。
ISCはすでに製品としてBIND9を動かしており、ルートネームサーバとして運用しているという。BIND9はISCのFTPサーバおよびミラーサイトからダウンロードすることができる。