(株)アスキーは10月15日、LinuxやFreeBSD上で動作するDTPシステム「EWB(エディターズワークベンチ)」を無償公開すると発表した。タグを埋め込んだテキストファイルをEWBで処理することにより、レイアウトされたPS(ポストスクリプト)ファイルを生成し、そのまま印刷用フィルムに出力することができるようになる。そのため編集時にレイアウトを考慮した編集を行なうことができ、別途レイアウトを行なう必要がないため、編集作業の効率化を図ることができる。さらに、PDF化などの出版物の電子化も容易になる。
EWBは今までにも、アスキー内部で出版物、マニュアルなどの製作に利用されていた実績がある。
FreeBSD上で動いているEWBを、Windows用のXサーバで利用している。左側がタグをいれて編集中のテキストファイル(XEmacs)。右側はプレビュー画面(Ghostview) |
内部的には、TeX、dvips、Ghostview、XEmacs、Tcl/tkといったフリーのプログラムと、アスキー独自のプログラムを組み合わせたシステムとなっている。アスキーでは今までにもTeXの日本語化を行ない、公開していた。
これにともない、同システムの普及を狙うEWBコンソーシアムが設立された。コンソーシアムには現在、アスキー、共同印刷、共立印刷、ソフトバンクパブリッシング、大日本印刷、東京書籍印刷、図書印刷、凸版印刷、日経BPが加盟している。