デルが2日に発表した法人向けノートパソコン「Latitude」シリーズは、同社では初となる重さ1kgの軽量Centrino 2ノートなど、強力なラインアップを取りそろえている。
国内の法人向けノートパソコン市場のシェアを拡大すべく、デルが本気を出し始めた。2日に発表された法人向けノートパソコン「Latitude」シリーズは、同社では初となる重さ1kgの軽量Centrino 2ノートなど、強力なラインアップを取りそろえている。
軽量&長時間駆動 日本市場の要求に答えるモバイルノート
今回デルが発表したLatitudeシリーズは、重量1~1.5kg程度でモバイルを最重視したE4000シリーズ、重量2kg弱~2.3kg程度で性能とモバイルを両立したE6000シリーズ、重量2.5~2.9kg程度でコストパフォーマンス重視のE5000シリーズの3シリーズ6機種。中でも注目されるのは、日本市場の厳しい要求に応えて作られたという、同社渾身のモバイルノート「Dell Latitude E4200」「Latitude E4300」の2製品だ。
新しいLatitudeのコンセプトの中でも、常松氏が強調したのは「ALL DAY COMPUTING」と呼ぶ項目だ。ここには「薄型軽量シャーシ」や「長時間バッテリー駆動」「薄型コンパクトACアダプター」など、モバイルノートでは強く求められる要素が並んでいる。
常松氏は日本市場とそれ以外の市場での違いとして、日本市場では軽量と長時間バッテリー駆動に対する要求が非常に強いことを挙げた。特に1kgがモバイルノート選択における心理的なしきい値になっているとして、本国の開発部隊に対して、1kg台のモバイルノート開発を強く求め続けてきたという。その点では、「初めて日本のお客様の声を反映した製品」と常松氏が語るのもうなづける。
6機種の中で最も軽量なLatitude E4200では、重さ約1kgのボディーに4セルのバッテリーを装着して、バッテリー駆動時間約4~5時間(同社による独自計測、以下同)を実現している。大容量の6セルバッテリーを使うと、重さ約1.3kg程度で、バッテリー駆動時間は7.5~8時間を実現できる。
本体の薄さもなかなかのもので、閉じた状態の厚みは19.2~26.8mm。本体部分は厚みのあるヒンジ側でも1cm強程度しかない。さすがに、これだけ薄いので光学ドライブは内蔵していないが、Latitudeがターゲットとする法人市場では、大きなデメリットではない。オプションでDVD±RWドライブを内蔵するメディアベース(本体底面に装着)が提供されているほか、USB兼用のeSATAコネクターを本体左側面に用意している。
ストレージはHDDではなく、64GBまたは128GBのSSDを採用しているのも特徴だ。CPUには45nmプロセスの超低電圧版CPU「Core 2 Duo SU9400」(1.40GHz)を選択可能。チップセットにも最新のIntel GS45 Expressを採用するなど、薄型軽量マシンながらパフォーマンスは充実している。ディスプレーには12.1インチワイド/1280×800ドットの、LEDバックライト液晶ディスプレーを備える。
法人市場でのニーズが高いセキュリティー関連の機能の充実も特徴だ。パームレスト右端には指紋認証ユニットを内蔵。本体左側面には、スマートカードリーダーも内蔵できる(いずれもオプション)。なおE4000、E6000は全機種ともに、指紋認証ユニットとスマートカードリーダーを内蔵可能となっている。また、インテルのリモート管理規格「Intel AMT」もサポートしている。