米エヌビディア社(NVIDIA)は13日(現地時間)、3枚のグラフィックスカードを1台のPCに接続して、グラフィック性能を大幅に向上させる新規格「3-Way SLI」を発表した。
3-Way SLIは、2枚のグラフィックスカードを使う既存の「SLIテクノロジ」を改良したもので、3枚のGeForce 8800 GTX/GeForce 8800 Ultra搭載カードを1台のPCに接続し、それぞれのカードをひとつの専用コネクターで接続して使用する。3枚のグラフィックスカードがそれぞれ1枚の画面をレンダリングする「Alternate Frame Rendering」(AFR)方式で画面を生成。1枚のグラフィックスカードと比較して最大2.8倍の性能を発揮するとしている。
同社の発表文では、3-Way SLIを導入したハイエンドゲーマーは、2560×1600ドット、8倍アンチエイリアシングを適用した画面を毎秒60フレーム描画する世界を体験できるとしている。また、同社が事前に行なった記者説明会で公開された資料によれば、グラフィックスカード1枚に比べて3-Way SLI構成は、3Dグラフィックスベンチマークソフト「3DMark 06」のスコアが2.2倍程度、DirectX 10対応の最新FPSゲーム「Crysis」で2.3倍程度、同じくDirectX 10対応の「ロストプラネット」では2.7倍程度の性能向上を実現したとしている(いずれも解像度2560×1600ドット時)。
3-Way SLI構成を実現するには、マザーボード側に対応チップセットと、3スロット分のPCI Express x16スロットが必要である。さらに、GeForce 8800 GTX/GeForce 8800 Ultra搭載カードは大型の冷却機構を備えた2スロット仕様のカードであるため、3枚のカードで6スロット分の空間を必要とする。電源についても、6ピンのPCI Express用電源コネクターを6つ備えた1100W級の電源ユニットが必要とされている。
現時点では、対応チップセットには同社の「nForce 680i SLI」の名前が挙げられている。また、3-Way SLIコネクターが(株)ユニットコムの通販サイトで販売されている。また対応する1100W電源が、CFD販売(株)から2008年1月に発売される予定である。
