シマンテックは、電子メールのアーカイブソリューション「Symantec Enterprise Vault 7.0」に関する記者説明会を開催した。
増大する電子メールに対応するソリューションSymantec Enterprise Vault 7.0
現在、電子メールは、ビジネス上のコミュニケーションや情報共有に欠かせないツールとして用いられている。関係者への同報やアプリケーションで作成したファイルの添付といった使用法により、メールのデータ量は急速に増加しており、最近行なわれた調査(日本および米国)では、1人のユーザーが受け取るメールは1日あたり100通以上、10数MB以上に達している。
企業はこの増大する電子メールを効率良く保存・管理するとともに、情報漏えい対策や内部統制の観点からメールの検索・検閲を行なう必要に迫られている。Symantec Enterprise Vault 7.0(以下EV 7.0)は、電子メールやメッセンジャーなどのツールから得られるデータを効率良く保存・管理できるコンテンツアーカイブソリューションだ。
Windows環境との高い親和性を実現
EV 7.0の基本的な機能は、情報の保存(Store)、管理(Manage)、検索・監査(Discover)である。EV 7.0は、古いデータを順次低速かつ低コストなストレージに移動させ、必要に応じてバックアップを作成するといった作業を自動で行なう。Microsoft Exchange Server 2007、Microsoft SharePoint、Lotus Domino Journalingなどのシステムに対応し、これらのデータはEV 7.0上で一元的にアーカイブされる。特にExchange Server 2007については、初期からマイクロソフトと共同開発が進められ、高レベルの統合を実現している。
EV 7.0が扱うデータは、管理者が定義したポリシーにしたがって自動的に分類、管理、保存が行なわれる。ポリシーはユーザーやグループ、OU(組織単位)などの分類ごとに個別に定義することができる。
データアーカイブのソリューションには、高可用性が求められるが、EV 7.0は自社のVeritas Cluster Serverに加えて、新たにMicrosoft Cluster Serverもサポートされるようになった。
検索については、Windows Vistaで採用された「Windows Desktop Search」(WDS)との連携が可能で、エクスプローラ上から特別なツールを用いることなく、検索が可能となる。もちろん、ローカルに保存されている新しいメールのデータと、アーカイブされたデータは区別されることなく、透過的に扱える。
そのほか法的にデータ開示を求められる際に必要となる、企業全体規模のアーカイブ検索機能として「Discovery Accelerator」、コンプライアンスに従ったデータのやり取りが行なわれているかどうかを監査する「Compliance Accelerator」といった機能を備えており、内部統制や日本版SOX法への対応も考慮されている。
製品の提供は、国内のパートナー企業を通じて2006年12月27日よりすでに開始されている。