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ASCII Power Review 第91回

岡田カメラマンが実写して、手振れ補正も画質も感度も徹底評価だ

EOS R5 実機レビュー = キヤノン渾身のミラーレス最上位機の実力は!?

2020年08月14日 09時00分更新

文● 写真 岡田清孝 + 編集● ASCII PowerReview軍団

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 キヤノンのフルサイズミラーレスEOS Rシリーズの最上位モデルとして登場した「EOS R5」は、4500万画素の高解像度や8K30Pの高画質動画、最高秒20コマの高速連写にボディー内手ブレ補正など、惜しみなくスペックを詰め込んだ一台。

 カメラマニアからの注目も高く、いずれの店舗でも品薄中。そのなか短期間ながら試用するチャンスに恵まれたので、その実力を堪能してみたい。

7月30日に発売されたが、人気で軒並み品薄状態。量販店価格はボディーのみ50万6000円。※写真で装着しているレンズは「RF24-105mm F4 L」(量販店価格15万3450円)

キヤノン渾身の1台 いちばん気になる画質は!?

 実は今までEOSシリーズでは高画素機のラインナップは少なく、2015年に発売された5060画素「5Ds/5DsR」のみだった(もっとも「5D MarkⅣ」や「R」は約3000画素なので、十分高画素機といえるが)。

 気になる画質は作例を見てもらえばわかると思うが、高画素機らしく細部まで精細に解像されている。おそらくローパスを搭載しているので、ローパスレス機ほどのキレはないが、そのぶん階調が滑らかで適度なシャープ感が自然に感じ好印象だ。

 また高画素機全般に言えることだが、解像度が高いぶん画質を最大に引き出すのはピントやブレなどの注意が必要になる。それこそ「5Ds」はかなりピーキーで、三脚でしっかり固定しミラーアップしてレリーズも使用。ピントはライビュービューで拡大表示してマニュアルで合わせて撮影していた。

 それに比べ「R5」は手持ちでイージーに撮影しても十分に高画質が得られた。ミラーレス化によって撮影時の振動が減り、撮像面でAFをすることでピント精度が向上したことが要因だろう。

ピントの合った部分を拡大してみると精細な解像感に驚かされる。使用レンズRF24-105mm F4 L・絞りF4・シャッタースピード1/640秒・ISO感度100・ホワイトバランスオート。

遠景では若干周辺にレンズ描写の乱れは感じるが、細部の解像感は高い。使用レンズRF24-105mm F4 L・絞りF7.1・シャッタースピード1/640秒・ISO感度100・ホワイトバランスオート。

前後にボケがある乱雑な状況だが、解像度が高いおかけでメリハリのある写真になっている。使用レンズRF24-105mm F4 L・絞りF7.1・シャッタースピード1/640秒・ISO感度100・ホワイトバランスオート。

最短撮距離に近い近接撮影。錆びた金属の質感の再現はお見事。使用レンズRF24-105mm F4 L・絞りF4・シャッタースピード1/400秒・ISO感度100・ホワイトバランスオート

ピントの合いにくい花の花弁にもしっかり合焦してくれた。RF24-105mm F4 L・絞りF4・シャッタースピード1/250秒・ISO感度100・ホワイトバランスオート。

 常用高感度はISO51200とライバル機より1EV程度高く設定されている(拡張機能では最大ISO102400とライバル機と同等)。

 実際に撮影した画像を見るとISO25600超では画質劣化が気になるが、ISO12800まではバランスよくノイズを処理し。解像感も保持されている。確かにライバル機と比べ1EV程度のアドバンテージがある。

感度別の画像の一部を等倍に拡大して比較。左上からISO1600・ISO3200・ISO6400・ISO12800・ISO25600・ISO51200

AFは-6EVまで合焦可能。かなり暗い夜の公園でも、少しのんびりだったが、しっかりとピントを合わせてくれた。使用レンズRF24-105mm F4 L・絞りF4・シャッタースピード1/10秒・ISO感度12800・ホワイトバランスオート。

細部が滑らかなフラットな被写体ならISO25600まで感度を挙げても十分実用的な画質。使用レンズRF24-105mm F4 L・絞りF4・シャッタースピード1/30秒・ISO感度25600・ホワイトバランスオート。

EOS初のボディ内手振れ補正 その効き目はいかに!?

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