第3世代Ryzenシリーズのおかげで、グッと身近になったメニイコアPC自作。誰でも、気軽に組めるようになったが、忘れてならないのがコア数とともに増加している発熱への対策だ。
実際、Ryzen 9 3900Xに付属しているAMD謹製CPUクーラーのWraith Prismで高負荷作業を実行するとCPU温度は80度台まで上昇する。
しっかり冷却できており、熱による性能低下は見られないが、冬が間近な18度前後の室温を考えると、夏を過ごすには不安が残るのは確か。
冷却と静音性に定評のあるnoctuaから登場している人気大型空冷CPUクーラーの「NH-D15」や「NH-U12A」に置き換えるのもアリだが、それより高い冷却性に加えて、CPUブロック部にLEDイルミネーションを備えたカッコいい見た目が魅力の簡易水冷キットの導入のほうがおすすめだ。
注目の大型ラジエーター搭載の簡易水冷
CPUの熱で温まった冷却水の熱を放出するラジエーターは、当然大きいほうが放熱効率がアップすることになる。数年前ならラジエーターがPCケースに収まらないという事態が多かったが、5インチベイが廃されPCケース内部をみせる方向にシフトした最近のPCケースなら、多くのミドルタワーが120mmファン×3の360mmサイズラジエーターに対応しており、コンパクトタイプのミドルタワーでも、140mm×2の280mmサイズを搭載可能になっている。
物理12コアや16コアのマシンを容易に組めるようになったこれからは、280mm&360mmラジエーター採用モデルに狙いを定めて選ぶのがいいだろう。
売れ筋の6社9製品を集めて性能をチェック
280mm、360mmサイズのラジエーターを採用する売れ筋、定番の簡易水冷キットを集めて、実環境で冷却性能と、騒音値を試していこう。
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