株式会社サイバーエージェントは2018年6月1日、ライブ配信プラットフォーム「FRESH! by CyberAgent(FRESH!)」のサービス名称を2018年6月26日より「FRESH LIVE」へ変更することを発表しました。
2016年1月のサービス開始時、FRESH!は「AmebaFRESH!」という名称でした。同年4月、サイバーエージェントとテレビ朝日が出資して設立した株式会社AbemaTVへサービスの運営を移し「AbemaTV FRESH!」へ変わり、さらに、同年6月には「FRESH! by AbemaTV」へと名称を変更しています。
そして、2016年11月。AbemaTVから再びサイバーエージェントへサービスの運営が戻され、この時に付けられたサービス名称が現在の「FRESH! by CyberAgent(FRESH!)」です。
サービス名称が FRESH! by CyberAgentから FRESH LIVEへ再び変わることで、「いったい何回サービス名称を変えれば気が済むのだろう」と感じるユーザーは少なくないでしょう。そして、ユーザーからとってみれば、さらなるサービス名称変更のアナウンスは突然の出来事だった印象かもしれません。
インターネットテレビ局「AbemaTV」の展開が好調に進んでいる一方で、苦戦を強いられているように見えるライブ配信プラットフォーム「FRESH!」。FRESH!のいまの現状、これからの展望を藤田氏が語ったときの様子を、これまでのFRESH!の歴史とともに少し振り返ります。
AbemaTVが注目される一方で「FRESH!の存在が薄れていった」
実は、今年4月26日、サイバーエージェント「2018年9月期第2四半期決算説明会」の質疑応答で、代表取締役社長の藤田晋氏は、FRESH!のブランディング再構築をする考えをこの時すでに示していました。この質疑応答で私は「好調のAbemaTVに比べ、FRESH!は現状どのように見ているか? そして課題は?」という質問を投げてみました。
先述した私の質問に対して藤田氏は「歴史的な経緯や事業開始の経緯で、もともとは AbemaTV FRESH! という名前だった(注:2016年4月当時のこと)。何故かというと、インターネットサービスのほとんどは“プラットフォーム事業しかうまくいかない”という(考え方が)僕の経験値のなかであった」と。
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