ここ数年来「格安SIM」などの名称で急成長している、低価格のモバイル通信サービス(MVNO)。今年は大手キャリアが価格面で攻勢を強めてきたこともあり、MVNOの勢いがやや失われたようにも見えるが、その分「Y!mobile」「UQ mobile」など、大手キャリア傘下の低価格なサブブランドが伸びてきている。格安SIMという括りで見れば、やはり今年も盛況な1年だったといえるだろう。
そんな格安SIMの成長に合わせて伸びているのが、MVNOやサブブランドのSIMとセットで販売されることが多いSIMフリーのスマートフォンである。SIMフリースマートフォンはメーカーが直接開発・販売しているだけあって、価格や機能、デザインに至るまで、非常に多種多彩なモデルが揃っており、選択肢が豊富なのも魅力。今年もさまざまなメーカーから、多くのSIMフリースマートフォンが登場して市場を大きくにぎわせていた。
しかし一方で、あまりにSIMフリースマートフォンの選択肢が増えてしまったことで、逆にどの機種を選んだらいいのか分からない、という人もいるだろう。確かに、数十機種以上あるSIMフリースマートフォンを1台1台チェックし、自分に合った1台を探し出すというのは至難の業というものだ。
そこで今回は、多くの機種が揃ったSIMフリースマートフォンを、最も多くの人が気にしているであろう「価格」を基準として、1万円から4万円以上までの4カテゴリーに分類。それぞれのカテゴリーに属する機種の中から、オススメの機種を紹介しよう。
これからクリスマスやお正月といった大きなイベントを迎えるシーズンだけに、このタイミングで「新しいSIMフリースマートフォンに買い替えたい」と考えている人も多いだろう。そんな時のスマートフォン選びの基準として、ぜひ参考にして頂ければと思う。
目次
- 2017年、SIMフリースマホ市場の急成長(当ページ)
- 1万円台から選ぶSIMフリースマホ:Wiko「Tommy」(当ページ)
- 1万円台から選ぶSIMフリースマホ:ファーウェイ「HUAWEI nova lite」(当ページ)
- スペックとコスパのバランスがいい2万円台:
VAIO「VAIO Phone A」、ファーウェイ「HUAWEI P10 lite」
- 価格は抑えつつスペックはそこそこの3万円台:
モトローラ「Moto G5s」、シャープ「AQUOS sense lite SH-M05」
- とにかくハイスペックを! 4万円以上のハイエンド:
ファーウェイ「HUAWEI Mate 10 Pro」、ASUS「ZenFone 4 Pro」
- スマホ総研&ライターが選ぶ、オススメの1台!
気軽に機種変更!
1万円台で買えるベストエントリーモデル
「月額料金が安い格安SIMとセットで使うのだから、端末価格も徹底的に抑えたい!」という価格重視の人にオススメなのが、1万円台と非常に低価格で購入できるエントリーモデル。その中でプッシュしたいのは、ただ安いというだけでない、プラスαの要素を持っているウィコウ(Wiko)の「Tommy」とファーウェイの「HUAWEI nova lite」である。
Tommy
メーカー:Wiko
価格:1万4000円前後
Tommyは開発しているのがフランスのメーカーというだけあって、ポップなカラーとデザイン性の高さが大きな特徴。性能はミドルクラスだが、5型ディスプレーを搭載したスタンダードなサイズ感で、SNSなど日常使いには十分なスペックを持つスマートフォンといえる。家電量販店などで購入でき、価格も1万4800円前後とお手頃なので、手軽に持てるサブ端末として活用してもいいだろう。
Wiko「Tommy」の主なスペック | |
---|---|
ディスプレー | 5型液晶 |
画面解像度 | 720×1280ドット |
サイズ | 約71.5×145.9×8.9mm |
重量 | 約145g |
CPU | Snapdragon 210 1.3GHz(クアッドコア) |
メモリー | 2GB |
ストレージ | 16GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大64GB) |
OS | Android 6.0 |
対応バンド | LTE:1/3/8/18/19 W-CDMA:1/19 |
カメラ画素数 | リア:800万画素/イン:500万画素 |
バッテリー容量 | 2500mAh |
SIM形状 | microSIM×2 |
カラバリ | ブリーン、フラッシュレッド、トゥルーブラック(クールグレイ、サンイエロー、ホットピンクは今後予定) |
HUAWEI nova lite
メーカー:ファーウェイ
価格:1万9800円(IIJmio価格、税抜)
「HUAWEI nova lite」はMVNO専売だが、価格が1万9800円前後ながら、お値段以上のスペックを備えているコストパフォーマンスの高さが大きな魅力。
実際性能面を見ても、5.2型のフルHD(1080×1920ドット)ディスプレーを搭載するほか、チップセットにオクタコアCPUの「Kirin 655」、3GBのメモリー、そして3000mAhのバッテリーを搭載するなど、ミドルハイクラスに匹敵する内容だ。低価格モデルには珍しい、指紋認証センサーを搭載している点もポイント。
カメラ機能はファーウェイらしく力が入っており、リアカメラは1200万画素、フロントカメラは800万画素のカメラを搭載。ファーウェイ独自の「パーフェクトセルフィー」など、充実した撮影機能を備えている。唯一の弱点は、MVNO専売のモデルであるため量販店では購入できず、SIMとセットで購入する必要があることだが、その分MVNOのSIMとセットで購入しやすいことから、MVNO初心者に適したモデルだと言える。
ファーウェイ「HUAWEI nova lite」の主なスペック | |
---|---|
ディスプレー | 5.2型液晶 |
画面解像度 | 1080×1920ドット |
サイズ | 約72.94×147.2×7.6mm |
重量 | 約147g |
CPU | Kirin 655 2.1GHz+1.7GHz (オクタコア) |
メモリー | 3GB |
ストレージ | 16GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大128GB) |
OS | Android 7.0(EMUI 5.0) |
対応バンド | LTE:1/3/5/7/8 /19/28/40 W-CDMA:1/5/6/8/19 4バンドGSM |
カメラ画素数 | リア:1200万画素/イン:800万画素 |
バッテリー容量 | 3000mAh |
SIM形状 | microSIM×2 |
カラバリ | ホワイト、ブラック、ゴールド |
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