アスキー(現KADOKAWA)のゲーム誌「ログイン」や「週刊ファミ通」などで忍者編集者としておなじみだった、現フリーライターの忍者増田が、1980~1990年代のPCゲームや編集者時代の思い出を振り返り、紹介していくというコーナー。ASCII.jp、ASCII倶楽部の読者なら、なつかしい話題が満載のこと間違いなしなのだ!
初めての担当メーカーは、マイクロキャビン
今回は、ゲームメーカーさんにまつわるお話をしようと思うでござる。
拙者、忍者増田がログイン編集部に入って、いちばん最初に担当したゲームメーカーが、マイクロキャビンでした。
拙者がPCゲーム誌「ログイン」にいた時代は、メインスタッフはひとりひとり“担当メーカー”というものを持っていたのです。で、担当になったメーカーの最新情報は、担当者が責任を持ってチェックし、誌面に反映するというね。ほかのゲーム誌のことまでは詳しく知らないけど、きっと同じように、編集者に担当メーカーが割り振られていたケースが多かったんじゃないかと思います。というか、今でもそうなのかな。
マイクロキャビンといえば、奇しくも拙者がパソコンに興味を持つキッカケとなったアドベンチャーゲーム、「ミステリーハウス1」(1982年発売)を作ったゲームメーカー。このときはもう「ミステリーハウス」シリーズのようなアドベンチャーを作ってはいませんでしたが、何か不思議な縁を感じましたね。ちなみに「ミステリーハウス1」は、中学生時代に友人の家でMSX版(1983年発売)をクリアーしています。
拙者が担当になったとき、マイクロキャビンはちょうど「サークII」(「Xak II」、1990年発売)というアクションRPGを作っていました。マイクロキャビンの看板タイトル「サーク」(「Xak」、1989年発売)シリーズの2作目で、シリーズおなじみの奥行きのある画面を表現する“VRシステム”(Visual Representationシステム)を搭載しつつ、前作よりもさらにアクション性を高めた、完成度の高いアクションRPGだったのでござる。
登場人物が魅力的なのも「サーク」シリーズの特徴で、派生作品も誕生しています。「サーク」シリーズの主人公ラトクに恋する女の子、フレイア・ジェルバーン(通称フレイ)を主人公にしたアクションRPG「フレイ」(「FRAY」、1990年発売)も、印象的なタイトルのひとつ。「サーク」シリーズとはまたノリが異なり、ド派手な魔法攻撃やコミカルなBGMがフレイちゃんのキャラクターにマッチして、彼女の魅力全開の楽しい作品に仕上がっていました。
「サーク」シリーズの登場人物はみんな個性的だったけど、ラトクをガムシャラ一途に追い続ける元気娘フレイちゃんは、拙者にとって特に魅力的なキャラクターでした。拙者は現実でも、元気な女性に弱いのでござる。一般的にはうっとうしいぐらい元気な女性に、よくキュンときてしまいます。あ、すんません、要らない情報でしたかね。
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