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北半球の陸地の約15%の下に広がる永久凍土は、大気中のおよそ2倍の炭素を蓄えている。だが、国連の気候報告書で使われてきたモデルの多くは、その融解を考慮に入れていない。山火事との関係や複雑な炭素循環を含め、知っておきたい3つのポイントを紹介する。
永久凍土についてどれくらいご存じだろうか。
おそらく私と同じように、この凍った土壌の層が融解しつつあり、気候変動という地球規模の難問において重要な存在だということは知っているかもしれない。だが、それ以上のことはあまり知らないのではないだろうか。
私たち双方にとって朗報なのは、本誌のジェームス・テンプル(気候変動担当上級編集者)が永久凍土に関する2本の詳細な記事を発表したばかりだということだ。彼は取材のためアラスカの北方林に赴き、ヘリコプターで原野に入り、この物質が現在そして将来の気候にどう影響しうるかを学んだ。
テンプル編集者による2本の記事はどちらもぜひ読んでいただきたい。永久凍土を脅かしつつある激化する山火事への対策を取り上げたこの特集記事と、研究者たちが気候への複雑に絡み合った潜在的影響を解明しようとする様子を描いたこちらの記事がある。ここでは私が学んだ3つのポイントを紹介しよう。
1. 永久凍土は気候変動における巨大な盲点である
永久凍土とは、北半球の陸地の約15%の下に広がる、凍った土壌の層のことだ。定義上は連続2年間凍結していれば永久凍土とみなされるが、現在存在する永久凍土のほとんどは最終氷期に形成されたものである。
つまり、数千年にわたって凍結し、事実上封じ込められてきた有機物質が存在するということだ。しかし地球の気温が上昇してこの層が融解すると、微生物がその有機物を分解できるようになり、気候変動を引き起こす強力な温室効果ガスである二酸化炭素とメタンが放出される。こうした排出はフィードバックループを形成し、温暖化をさらに加速させる。
地球の気温の着実な上昇により、北極の永久凍土の面積はすでに1850年以降約12%縮小しており、この50年間でそのペースは加速している。
驚くべきことに、国連の気候報告書で使われてきたモデルのうち、永久凍土の段階的な消失を実際に考慮しているのは少数派にすぎない。そして、熱波や山火事(これについては後述する)などの出来事の後に起こりうる急激な融解や崩壊を含めているモデルは1つもない。拡大しつつある科学的知見を将来の国連報告書に反映させようとする取り組みは進んでいる。だが、現時点では、こうした事情から私たちは地球がどれだけ、そしてどれほど速く温暖化するかを過小評価している可能性が高い。
2. 山火事は永久凍土の消失を加速させる
火災は北方林のライフサイクルにおいて自然な一部だが、気候変動によりより激しさを増している。そして重要なのは、火災が永久凍土の融解を加速させうるという点だ。今世紀末までに、この効果によって二酸化炭素換算で800億トンに相当する量が放出される可能性がある。
現在、カナダやアラスカの辺境地域における方針は、人間の居住地を脅かさない限り山火事を燃え続けるに任せるというものが一般的だ。しかし一部の研究者は、森林とその下にある永久凍土に閉じ込められた炭素を保存するために、こうした火災の消火を検討すべきだと主張している。
ウッドウェル気候研究センター(Woodwell Climate Research Center)の研究者たちは、アラスカ全域における延焼リスクと炭素の脆弱性を示す地図を作成している。これは本質的に、火災が広がりやすい地域と、特定の種類の永久凍土があり最も多くの排出をもたらすであろう地域を浮き彫りにするものだ(実は永久凍土にもさまざまな種類があるという。エドマは更新世後期に由来する、特に深く炭素密度の高い種類である)。
これはあくまで始まりにすぎない。潜在的な対象地域を特定した後は、それにどう対処するかが問題になる。先住民族の集団が数千年にわたってしてきたように、大規模な火災の危険を減らすためにも計画的な火入れをもっと実施すべきだと提案する声もある。あるいは、火災が拡大する前の早期発見と消火活動にリソースを投じる方法もあるだろう。
3. 永久凍土の炭素循環は驚くほど複雑である
永久凍土には約1兆5000億トンの炭素が閉じ込められており、これは大気中に存在する量のおよそ2倍に相当する。永久凍土の融解が温室効果ガスの排出を引き起こし、気候変動を推進することは分かっている。しかし、そこにはいくつもの複雑な事情が絡んでいる。
特に大きな問題の1つは、永久凍土の融解や火災からの回復に伴う他の影響が、そうした出来事によって排出される炭素を相殺しうるかもしれないという点だ。例えば、気温が上昇するにつれ、植物は徐々に北へと移動し、これまで生育できなかった場所に根付くことができるようになる。そうした植物は成長する過程で大気中の炭素を吸収し、少なくとも部分的には排出された炭素を再び閉じ込めることになる。
研究者たちはこの生態系をよりよく理解しようと取り組んでいる。そして知見が深まるほど、全体像はより複雑に見えてくる。永久凍土からどれだけの炭素が失われ、ある地域がどれだけ炭素を回復させるかは、実に多岐にわたる要因に左右される。局所的な融解を加速させた火災はどれほど激しかったのか。その土地の気候や環境はどうなっているのか。そして、どのような種類の永久凍土が関わっているのか。
地球の気温を押し上げれば押し上げるほど、私たちはまだ理解し始めたばかりの複雑な自然現象をより大きく乱すことになる。
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