CapCut初のグローバルコミュニティイベントはクリエイターたちの「物語」が満載
CapCutで夢を仕事に変えた人たち、シンガポールで見た創作とAIの熱狂
2026年11月02日 11時00分更新
編集をAIに頼める時代、それでもタイムラインは手放さない
クリエイターの挑戦を支える道具も、大きく変わろうとしている。CapCutインドネシアでコンテンツ運営を統括するジェシカ(Jessica Wowor)氏は、デスクトップ版の「Edit Pilot」を実演した。たとえば自動字幕に何度も出てくる「capcut」という表記を正しい「CapCut」へまとめて直す。映像内の男性のジャケットをオレンジ色に変えたり、複数のクリップからテンポの良い動画を組み立てたりする例も披露した。
AIに編集を任せたら後は完成品を受け取るだけ、というわけではない。生成後もタイムラインが残り、必要なところを自分で直せるのがポイントだ。
「重要なのは、タイムラインが引き続き使えることです。作成された後で、中に入って細部を調整し、自分らしい仕上がりにできます。切り抜きを1つ1つ手作業で行ったり、すべてのキーフレームを設定したり、ゼロからすべてを調整したりする必要はありません。その間の作業はEdit Pilotに任せて、クリエイティブな方向性により集中できます」(ジェシカ氏)
CapCutは、新たなクリエイタープログラムや、活動の節目を記録する「Creator Honor Wall」も発表した。新プログラムでは、初心者への個別支援から収益化、ブランドとの協業までを後押しするという。テンプレート制作者は600万人以上にのぼり、毎日約40万件の新しいテンプレートが公開されているという規模も驚きだ。
今回のイベントでは、AIによって作品を生み出すまでのハードルが急速に下がっていることを実感した。以前なら専門的な技術や多くの時間が必要だった表現も、アイデアさえあれば気軽に形にして試せるようになってきたのだ。ただし、何を作り、どう見せるかを決めるのはクリエイター自身。AIが作業を助けてくれる分、作品の細部にこだわったり、新しい表現に挑戦したりする余裕も生まれる。
印象に残ったのは、クリエイターたちが発信するメッセージだった。中でも、まず動き、チャレンジし続けることの大切さを語る人が多かった。不合格を重ねて諦めかけたこと、思うような作品ができずに試行錯誤したこと、それでも創作を続け、やがて自分のアイデアが世界の誰かに届いたこと。会場ではそんな話に大きな拍手が起き、国も言葉も違うクリエイター同士が声を掛け合っていた。
そして、彼らの挑戦も、最初は「自分でも作ってみたい」という好奇心から始まっている。CapCutは基本機能を無料で利用できるので、興味を持った人は、まず手元の写真や動画を使って作品を作ってみてはどうだろうか。そこから思いがけない創作の楽しさや、新しい可能性が見つかるかもしれない。
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