4.6スロット厚の威容を誇るビデオカード「ROG Astral GeForce RTX 5090 Edition 20」
「ROG Astral GeForce RTX 5090 Edition 20」は、同社の「ROG Astral」シリーズをベースに究極の空冷機構を組み込んだ記念モデルだ。誰しも全長361mm×高さ139.3mm×厚さ93.9mmという大きさに圧倒されるはず。PCI Expressの1スロット分が約20.3mmなので、ROG Astral GeForce RTX 5090 Edition 20はなんと4.6スロット!! ROG Crosshair X870E EDITION 20のインパクトに負けない存在感だ。
デザインで眼を引くのが裏面のガラスプレートだ。通常のビデオカードでは金属板であるところを全開放とし、ガラスのプレートを載せるという斬新なデザイン。裏面が金属板でないとカードの強度が不足するのではないかという懸念もあるが、ヒートシンク自体が巨大で強度があり、さらにクーラーと一体型になったフレーム構造なので強度は十分なのだろう。
昨今のビデオカードは背面が鉄板で覆われていることが多いが、ROG Astral GeForce RTX 5090 Edition 20は裏面がほぼ開放。そのスペースに特製のガラスプレートを載せることで基板もデザインの一部として活用している
カード上部のコーナー部分にはAMOLEDディスプレーを装着可能。ROG RYUJIN 360 EDITION 20のディスプレーと連動できるので、ROG Crosshair X870E EDITION 20とセットで運用するのが理想的だ。一つ残念なのはディスプレーを動かすにはマザーの背面からUSB Type-Cケーブルで接続する必要があるという点。水冷ヘッドのように配線不要で動けば最高だったのだが、これは単品販売するパーツであるため、特殊な設計を採用できなかったようだ。
ディスプレー出力はDisplayPortが3系統にHDMIが2系統という同社製カードではおなじみのレイアウト(最大同時利用は4つまで)。USB Type-CはAMOLEDディスプレーを動かすために必要なもので、ここから映像を出力することはできない
ROG Astral GeForce RTX 5090 Edition 20はBTF、いわゆる「裏配線」にも対応している。カード下部に専用のコネクターを備えており、同社製のBTF(Back-To-the-Future)マザーが備える「BTF GC-HPWR」経由でカードへの電力供給が可能になる。
さらに極まっているのがBTF GC-HPWR使用時に12V-2x6ケーブル「も」接続可能であるという点。BTF GC-HPWRまたは12V-2x6ケーブルの片方だけを使用している場合TGPは600W設定だが、両方を同時に接続することでTGPを800Wまで引き上げられる。
それぞれの電源ラインが単体600Wなので2系統なら1200Wと考えてしまうが、あえて800Wに抑えているのはGPUの発熱影響や基板設計のマージンをとった結果と考えられる。800W動作でもGPUのオーバークロックの余裕は600W時より10%上昇と謳っているにとどまるため、TGPを1.33倍に増やしても性能は強烈に伸びるわけではないようだ。
とはいえ、ROG Astral GeForce RTX 5090 Edition 20と組み合わせて使うことが多いはずのROG Crosshair X870E EDITION 20にはBTF GC-HPWRコネクターが搭載されておらず、12V-2x6ケーブル1本でしか運用できないのがなんとももどかしい。
考えうる限りの機能や拡張性を盛り込んだ結果、基板裏の12V-2x6からBTF GC-HPWRへの配線が通せなかったようだ。機能を削ればそれも記念モデルとしてふさわしくないため、機能と運用のバランスを考えROG Crosshair X870E EDITION 20ではBTF GC-HPWRは非対応になったという感じだろう。
ここまで来るとROG Astral GeForce RTX 5090 Edition 20を水冷化したくなるが、ROG Astral GeForce RTX 5090 Edition 20はグリスではなく液体金属を使用している。出荷時状態への復帰が困難であることを考慮するとこのままで運用するのがベストだろう。標準のヒートシンクもベイパーチャンバー採用でかなり尖った設計なので、ROG Astral GeForce RTX 5090 Edition 20は究極の空冷RTX 5090と言っても過言ではない。
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