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クラウドストレージの「意図せぬ情報漏洩」をストップ。現場の利便性を損なわない安全策とは

“危険なファイル共有”を即遮断! 屋部土建が「Dropbox Protect」で防ぐ建設DXの死角

文●大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

提供: Dropbox

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Dropbox Protectを導入、リスクのある共有状況をすべて把握

 屋部土建では、Dropbox Protectが正式リリースされる前の2025年上半期から、同ソリューションを先行導入、利用してきた。同社では以前からファイル共有に関する社内ルールを定め、社外への共有は申請制にしていたものの、実際に共有状況を可視化してみるとさまざまなリスクが見つかったという。

 「工事現場ごとにトップフォルダ(第1階層)を作り、その中で“社外共有用”“社内共有用”のフォルダ(第2階層)を作ってアクセス権を管理しているのですが、ある現場のトップフォルダが、担当者のミスで公開リンク(誰でもアクセスできる)状態になっていました。通常は各現場に確認してから設定変更を行うのですが、さすがにこれはまずいと判断し、すぐに公開リンクを削除しました」(國吉氏)

 社内共有限定で運用しているはずのGoogle Driveでも、Dropbox Protectで確認してみると、外部の取引先に共有されているファイルがいくつも見つかった。またDropboxでも、すでに契約が終了している取引先へアクセス権が付与されたままになっていたり、社員個人のメールアドレスに共有されていたりする状況が確認できた。

 屋部土建側からの共有ではなく、社外からの共有フォルダを通じた“もらい事故”のリスクも発見されたという。グループ会社から屋部土建にフォルダを共有する際に、「便利だから」と誰でもアクセスできる公開リンクを作って共有していたケースが多数あった。当然、これも機密情報の情報漏洩リスクにつながる。Dropbox Protectは、こうした共有を受ける側としてのチェックもできる。

屋部土建とONE MOREによる現在の運用フロー。Dropbox Protectで定期的にレポートを作成し、リスクのある共有が見つかれば対処する

セキュアな運用や監査に役立つ機能改善にも貢献、より使いやすいサービスへ

 早期利用ユーザーとして、必要な機能や使い勝手の面でDropboxにフィードバックを行い、実装された機能も多数あるという。たとえば、リスクのある共有の一覧をCSVファイルとしてエクスポートする機能だ。

 「公開リンクが見つかっても、共有を切って(止めて)よいかどうかは各現場の責任者への確認が必要です。Dropbox Protectが見つけた公開リンクの一覧をCSV出力できると便利だと思ってDropboxさんに提案しました」(國吉氏)

共有先のドメインで検索できるため、契約終了した協力会社との共有、個人アドレスへの共有なども簡単に見つけられる

 また入佐氏は、Dropbox Protectを使って全社の共有状況が可視化/レポート化できるため、今後の監査対応にも役立つはずだと話す。

 「屋部土建ではISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)認証を取得していますが、その監査の際に、Dropbox Protectのレポート画面を見せて管理状況が説明できます。また、これからサプライチェーンセキュリティ対策の評価制度(SCS評価制度)が始まったり、沖縄では米軍関連の工事を請け負うための評価制度もあったりしますので、それらの監査でも役立つのではないかと考えています」(入佐氏)

 國吉氏からは現在、「最終アクセス日」に基づく共有のソートやフィルタリングの機能追加をリクエストしているという。「これができれば、たとえば『過去3カ月間、誰もアクセスしていない共有は、現場に確認せずスパッと切る』判断ができます。社員数が多い企業になると、これは必須だと思います」(國吉氏)。Dropbox側でも重要な機能と認識しており、最優先で対応を進めていると述べた。

社員、そして建設業界全体のセキュリティリテラシー向上に務める

 今後の展望として入佐氏は、Dropbox Protectを通じて社員のセキュリティリテラシー向上を図っていきたいと述べた。Dropbox Protectで共有状況を把握していることを社内に周知し、あらためてルールの徹底やセキュリティ教育を進めていく方針だという。

 「こういうツールを入れました、だから安全ですと言うこともできますし、ルール違反や社内不正に対する抑止効果もあるでしょう。適切なアクセス権の付け方など、屋部土建として求めるセキュリティレベルを具体的に理解してもらうことで、社員一人ひとりのリテラシー向上にもつながると考えています」(入佐氏)

 実際に、現場のリテラシーが少しずつ向上していると実感していると、國吉氏は付け加えた。

 また、屋部土建やグループ各社だけでなく、県内の建設業界全体のセキュリティ向上、DX推進にも寄与していきたいと語った。ONE MOREでは今年、中小建設企業の現場DXをサポートするサービスを立ち上げる予定だ。そこでは、DropboxやDropbox Protectの提案も行うつもりだという。

 「社内に情報システム部門がない、IT専任の担当者がいないという協力会社さんは多くあります。それが理由でなかなかDXも進まない。そうした会社の現場をONE MOREがサポートして、沖縄の建設業界全体を盛り上げていきたいと思います」(國吉氏)

* * *

 クラウドストレージを使ったファイル共有は便利であり、実際に現場の業務効率化にもつながっている。だからこそ、一律に利用を禁止したり強い制限をかけることなく、セキュリティとガバナンスを担保する必要がある。それがこれからの大きな課題だ。

 「現場では、便利だから、手間が省けるからと、すぐに共有リンクを作ってしまいます。ただし、本来は『安全』もセットで運用していかないといけない。まだまだその意識は低いと思います。その課題を、Dropbox Protectで可視化することで解決していきたいと思います」(入佐氏)

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