アナログ・テック、Axelera AI Metis(R) AIPU搭載のコンパクトAI PC「AIR-AD-AI-001」を発売 ― 214 TOPSのAI推論を省スペース筐体で
アナログ・テック株式会社
D-IMCアーキテクチャ採用のMetis(R) AIPU(モジュール消費電力8~15W)を搭載。約5リットル筐体で最大24chの映像をリアルタイムAI解析し、GPU比で大幅な省電力・低コストを実現
アナログ・テック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:長山 大路)は、欧州発のAI半導体スタートアップ Axelera AI(アクセレラエーアイ)が開発した先進的なAIプロセッサ「Metis(R) AIPU」を搭載したコンパクトAI PC「AIR-AD-AI-001」を、自社のエッジAIコンピューティングシリーズ「AironiA(アイロニア)」の新モデルとして発売します。当社は、Axelera AIの先進的なAIプロセッサ『Metis(R) AIPU』を自社製品に採用し、コンパクトAI PCとして日本市場へ提供してまいります。

■ 背景|エッジAIを阻む「メモリウォール問題」と、GPUの電力・コストの壁
製造ラインの外観検査、多拠点の監視カメラ、デジタルサイネージ――AIを「クラウドではなく現場(オンプレミス)で動かしたい」というニーズが急速に高まっています。しかし、従来のGPUを使ったエッジAIには大きな課題がありました。
AI推論処理で最も多く行われる「行列-ベクトル積」演算では、大量のデータをDRAMと演算ユニットの間で何度も往復させる必要があります。このデータ移動が性能と消費電力のボトルネックとなる現象は『メモリウォール問題』と呼ばれ、エッジに求められる「小型・低消費電力・高性能」の同時実現を阻んできました。
■ 解決策|メモリ内で直接演算するD-IMCアーキテクチャ
Axelera AIの「Metis(R) AIPU」は、独自のD-IMC(Digital In-Memory Computing)アーキテクチャを採用し、この課題を根本から解決します。AI推論の主要演算を、メモリと演算ユニットの間で往復させるのではなく、メモリセル内部で直接実行。データ移動を最小化することで、大幅な低消費電力化と高スループット化を同時に達成しました。
これにより「AIR-AD-AI-001」は、214 TOPSのAI推論性能を、AI推論部(Metis(R) AIPU)の消費電力をわずか8~15Wで実現。約5リットルの省スペース筐体に凝縮しました。
■ AIR-AD-AI-001 の主な特長
●214 TOPSを5リットルの筐体に|業界最高水準のコスト効率:
優れたコスト効率を実現するエッジAI推論を、コンパクト筐体で実現。エッジAI推論を、幅200×奥行250×高さ95mm・質量1.9kgのコンパクト筐体で実現。VESA規格に対応し、壁掛け・ディスプレイ背面・ラック内など多様な設置に対応します。●最大24チャンネルの映像をリアルタイムAI解析:
YOLOv5使用時、単一ユニットで最大24チャンネルの映像ストリームを同時にリアルタイム処理(条件により変動)。多カメラ外観検査・広域監視・多拠点サイネージなど、映像AI活用のスケールを大幅に拡張します。クラウドへのデータ送信が不要なため、プライバシー保護と低遅延を両立します。●超低消費電力でランニングコストを現場レベルに:
AIPUアクセラレータの消費電力はわずか8~15W。データセンターのGPUサーバーと比べて大幅に低いランニングコストでAI推論を継続稼働でき、クラウドAPIの従量課金も不要です。●既存AIモデルをそのままデプロイ|Voyager(R) SDK対応:
PyTorch・TensorFlow・ONNXで構築した学習済みモデルをそのままMetis(R) AIPUに最適化・デプロイ可能。既存のAIモデル資産を活かしながら、高性能なエッジ推論環境へ移行できます。
■ 主な用途・ユースケース
・製造・品質検査:ラインカメラ多チャンネル映像のリアルタイム外観検査、目視検査の自動化
・セキュリティ・監視:オンプレミスでの多カメラ人物・行動検知(個人情報を外部送信せずAI処理)
・デジタルサイネージ:来客属性推定とコンテンツ動的切替、低消費電力で常時稼働
・スマートシティ:交通量カウント・混雑モニタリング
・ロボティクス:産業用ロボットへの視覚AI組み込み
・PoC・開発基盤:AIスタートアップ・研究機関のプロトタイプ環境(GPU代替として低コスト・低消費電力)
■ AxeleraAI(アクセレラエーアイ)について

Axelera AIは、2021年にオランダで設立されたAI半導体スタートアップです。Bitfuryグループと世界最高水準のマイクロエレクトロニクス研究機関imecのインキュベーションから生まれ、「AIの民主化(AI democratization)」を使命に、エッジ向けの高性能・超低消費電力AIアクセラレータを開発しています。
Samsung・BlackRock・欧州イノベーション評議会(EIC)・Invest-NL(オランダ政府)などから累計2億米ドル以上の資金調達を達成。米Fast Company誌「2026年最も革新的な企業」(Emerging Enterprise部門)第3位に選出されたほか、HotTech Vision & Analysisの独立ベンチマークでは主要AIアクセラレータ中で最高性能・最高効率・最高精度を達成しています。
製品ロードマップでは、第1世代「Metis(R)」(量産中・本製品に採用)に続き、第2世代「Europa(R)」、データセンタースケールの「Titania(R)」(開発中)を計画しています。
■ AironiAシリーズにおける位置づけ
「AIR-AD-AI-001」は、AironiAシリーズの新カテゴリ「コンパクトAI PC」に位置づけられる製品です。IP67/IP69K防水・防塵に対応する「AIR-WP」シリーズ(Hailo-8(TM)搭載のAIR-WP-AI-001、NVIDIA(R) Jetson搭載のAIR-WP-AI-002 ほか)とは異なり、防水・防塵機能は持ちませんが、高いAI推論性能・省電力性・省スペース性を重視。屋内・ラック内・デスクサイドなど、防塵防水が不要な環境でのAI推論用途に最適です。
これにより当社は、Hailo / NVIDIA / Axelera AI という3種の最新AIアクセラレータを搭載したエッジAI PCを取り揃え、「使いたいAIモデルや既存資産」「処理性能」「消費電力」のどれを優先するかに応じて最適な一台を提案できる体制を整えました。
■ 主な仕様(抜粋)

■ アナログ・テック株式会社について
産業用途に特化したコンピューティング機器の企画・設計・提供を行うファブレスメーカーです。ICT技術とものづくりの現場、その双方の視点を持ちながら、「現場で本当に使われる製品とは何か」を追求しています。
設立:1994年6月21日/資本金:3億10百万円/本社:東京都港区台場 トレードピアお台場/業務内容:産業用コンピュータの製造・販売・コンサルティング/URL:https://www.analogtech.co.jp
■ お問い合わせ・ご購入相談
・AIR-AD-AI-001 製品ページ:https://www.analogtech.co.jp/aironia/products/air-ad-ai-001/
・Axelera AI 紹介ページ:https://www.analogtech.co.jp/at-ipc/products-ai-chip/axelera/
・AironiA 特設サイト:https://www.analogtech.co.jp/aironia/
※Metis(R)、Europa(R)、Titania(R)、Voyager(R) はAxelera AI社の登録商標または商標です。Intel(R)、Intel(R) Core(TM) Ultra はIntel Corporationの登録商標または商標です。記載の仕様・デザイン・価格等は予告なく変更される場合があります。最大24チャンネルの映像AI解析はYOLOv5使用時の参考値であり、使用モデル・解像度・フレームレート・ネットワーク構成等により変動します。
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