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10年間・10万人の接客知見からAIが見抜く“顧客のこだわり”、ただし実用化は「泥臭い世界」だった

あなたの「本当に住みたい部屋」はAIが知っている CHINTAIエージェント開発の舞台裏

2026年04月06日 11時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp 写真● 曽根田元

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今回は“理想の部屋探し”を手伝ってくれるAIサービスのお話です

 季節は春。春と言えば、多くの人が新生活をスタートするシーズンです。新しい生活の始まりはいつもワクワクするものですが、その前にちょっと面倒なのが「新居を探す」ことです。

 実は筆者も引っ越しを考えているところなのですが、ネットで物件を検索すると「大量の物件がヒットして迷う」。その反対に、こだわって条件を絞り込むと「条件に合う物件がない」。さらには「条件には当てはまるけど、いまひとつピンと来ない」「ほかの街の家賃相場がよく分からない」なんてこともよくあります。

 昨年12月、物件ポータルサイトを提供するCHINTAIが、「CHINTAIエージェント」というサービスをリニューアルしました。発表によると、生成AIを使って「探さない部屋探し」を実現し、予想外の好条件な部屋が見つかる可能性も高めて、暮らしが見える部屋探しをかなえる、そんなサービスなのだとか。

 部屋探しがラクになるのは大歓迎ですが、“探さないで探す”? “予想外が見つかる”? と、気になるキーワードが並びます。そこで、このサービスの開発に携わった小黒さん、髙橋さんに直接聞いてみました。「探さない部屋探し」サービスの狙いや特徴から、サービスに生成AIを組み込むうえで経験した苦労話まで、興味深いお話がうかがえましたよ。

CHINTAI メディアディビジョン イノベーショングループ マネジャーの小黒優樹さん、CHINTAI 社長室 広報担当部長 特命担当部長の髙橋真(ちか)さん

「探さない、提案を待つ部屋探し」を実現するCHINTAIエージェント

 CHINTAIエージェントは、無料で使える新しいかたちの部屋探し支援サービスです。昨年12月、生成AIを組み込んでフルリニューアルした最新バージョンの提供がスタートしました。

CHINTAIエージェントは「LINEで提案を待つだけ」が特徴(画像出典:CHINTAI)

 CHINTAIエージェントは「探さない部屋探し」、そして「予想外の部屋が見つかる」という2点を特徴としています。それは具体的にどういうことなのか。まずは「探さない部屋探し」から見ていきしょう。

 CHINTAIエージェントは、LINEを通じて提供されます。部屋を探すユーザーが会員登録をすると、まずはAIからいくつかの質問が届きます。それに答えると、AIがユーザーの価値観や暮らし方の傾向を理解して、定期的に「おすすめの部屋」を提案してくれるようになります。

 ユーザーは、AIから届いた提案が気に入ったら「いいかも!」、気に入らなかったら「うーん……」と回答していきます。そう感じた理由も含めて答えることで、AIはユーザーのことをより深く理解していき、提案の精度がだんだんと高まっていく仕組みです。

 気になる物件が見つかったら、ワンタップでCHINTAIネットの掲載画面に飛んでより詳しい情報を見ることができます。そこから不動産会社へ問い合わせをして、物件の内見などへとつながるわけです。

こんな風にユーザーの価値観や暮らし方を分析してくれます(画像出典:CHINTAI)

ユーザー分析の結果に基づき、おすすめの物件も紹介します(画像出典:CHINTAI)

 小黒さんによると、生成AIを組み込んだことで、最新バージョンでは3つのことが実現しました。

 具体的には、まず個々のユーザー物件に求める条件を「継続的に学習する」こと。ユーザーの暮らし方や趣味嗜好に合わせて、物件の「おすすめコメント」を書き分ける「ワントゥワンの提案」。さらに、物件(部屋)の特徴だけでなく、その街の雰囲気や物件の周辺環境(たとえば飲食店や商業施設、公園など)の情報も組み込んだ「暮らしまでイメージできる提案」ができること。この3つです。

ユーザー一人ひとりのライフスタイルに合わせ、周囲の街の雰囲気なども分かる「おすすめコメント」が届きます

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